佐世保に300回目の原潜が寄港


港中央部で乗員を降ろす原潜コロンビア(1月8日撮影)

1月8日午前、佐世保港に300回目となる原潜が寄港した。
寄港したのは昨年12月28日に入港し、1月4日に出港したばかりのコロンビア(COLUMBIA SSN-771)。一時停泊した原潜を見下ろす 高台では、佐世保地区労や社民党佐世保総支部の寄港抗議集会も開催された。

佐世保港には1964年11月12日に原潜シー・ドラゴン(SEA DRAGON SSN-584)が日本で始めて寄港して以来45年間の間、原潜など 原子力動力艦が繰り返し寄港していた。
この間、通算100隻目が寄港したのは初寄港以来32年後の1996年7月22日に入港したラホヤ(LA JOLLA SSN-701)、200隻 目となったのは7年後の2003年3月7日に寄港したシカゴ(CHICAGO SSN-721)だった。

原潜の寄港回数が増えてきたのは冷戦終結後の1992年以降で、最多時には年間23隻(1997年、2003年)で、それ以前 (1987年が最多で7回)を大きく上回っている。
潜水艦、とりわけ原子力潜水艦は長期間潜航が可能という隠密性が「売り」であったところから、原潜の寄港回数が増加したのは軍事的に 活発に動き出したというよりも、隠密に行動する必要性が低下したための結果だろう。

放射能を含んだ冷却水の漏出が問題となるなど原潜の安全神話も揺らいでいる。 原潜のこれ以上の寄港は願い下げにしたい。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


佐世保港を見下ろす高台では地区労などが抗議集会を開催(1月8日撮影)


2010-1-8|HOME|