原子力空母が突然佐世保に!


港口の高台で抗議する集会参加者(2011.4.5 撮影)

米海軍横須賀基地を母港にしている原子力空母ジョージ・ワシントンが突然、4月5日、佐世保に寄港した。

空母は本年初頭から横須賀で原子炉周り、推進機関、航空機用の燃料システムの交換作業など各種メンテナンス作業中で、この作業には 横須賀SRFの従業員や、米本土ワシントン州・ピュージェットサウンド海軍造船所(PSNS)の作業員が当たっていた。
しかし、東日本を襲った地震と津波で起きた東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射能への影響を避けるため、3月21日、 緊急にPSNSの作業員を乗せたまま出港した。

このとき、艦内には米本土に輸送する予定だった放射性廃棄物を収容したままであった。
その後、空母は洋上で修理作業を続けていたが、作業員の交代や補給上の都合から佐世保に一時寄港することになったという。

東日本大震災では世界各国と合わせ、米軍も救援活動に参加しているが、しかし、約30万キロワット級の原子力発電所を搭載した空母が 入港すること、また、ジョージ・ワシントンの原子炉から発生した放射性廃棄物を積み込んだままということは佐世保市民の安全にとって は重要な問題だ。

社民党佐世保総支部と佐世保地区労は空母寄港が明らかになった4月3日の翌日、市民の安全を確保する立場から佐世保市に原子力空母 ジョージ・ワシントンの入港要請を受け入れた経緯を明らかにし、放射性廃棄物の取り扱いについての説明を求めるなどの申入れを行っ た。
また、長崎県議選の最中ではあるが、入港日の5日には朝7時から野崎町の高台で抗議集会を開催した。

(リムピース運営委員 佐世保市議会議員・速見篤)


佐世保市に申し入れる社民党佐世保総支部と佐世保地区労(2011.4.4 撮影)


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