強襲揚陸艦エセックスが故障?


故障が明らかになり出港がキャンセルされたエセックス。MH60はいない。(2月2日撮影)

強襲揚陸艦エセックス(ESSEX LHD-2)が故障または機関の不具合のためこの春の訓練参加を中止したことが分かった。
2月1日付の星条旗新聞が明らかにしたところによると、エセックスはこの7ヶ月間で2度、機関またはメンテナンスに問題を起し周辺での作戦展開に参加することができなくなったという。

 エセックスは就役以来21年を経過しているが、それより「高齢」の強襲揚陸艦はいる。今回の故障の原因となったのは、明らかに人為的なものがあると思われる。
 それは、長期間本格的なメンテナンス作業を行っていなかったということだ。エセックスは2000年7月、前任の強襲揚陸艦ベローウッド(BELLEAU WOOD LHA-3)と交代して以来、たとえば 「EDSRA」と呼ばれるような本格的な定期メンテナンスを受けていなかった。
 このため昨年6月23日出港し米豪合同訓練「タリスマン・セーバー2011」に参加すると中、何らかの機関トラブルのため予定を変更して7月7日には帰港していた。

 今年になって1月23日にはドック型揚陸艦トートュガが出港し、エセックスも続いて出港するものと思われた。事実、エセックスに搭載するLCAC(ホバークラフト型上陸用舟艇)の運用通知 が27日の朝、佐世保市に出されていた。
 また、27日には飛行甲板にMH60ヘリコプターが2機駐機しているところが確認され、出港体制であることは間違いなかったが。
 エセックスの故障が明らかになった2月2日には2機のヘリコプターも飛行甲板から姿を消していた。

 なお、エセックスは今年3月、同型のボノム・リシャールと交代する予定で、その準備が進んでいた。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


出港体制のエセックス。飛行甲板には2機のMH60も駐機している。(1月27日撮影)


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