新型の揚陸艦が佐世保に寄港 


佐世保港口を通過する揚陸艦ニューオルリンズ

くもり空の朝靄の中、米海軍の最新型ドック型輸送揚陸艦ニューオルリンズ(New Orleans LPD−18)が入港し、米海軍佐世保基地の立神岸壁に停泊した。同艦の寄港は約3年前の2009年 7月8日以来、2回目となった。

 ニューオルリンズは2006年から配備が始まったサンアントニオ級の2番艦として2007年3月に就役し、カリフォルニア州サンディエゴ海軍基地に配備され、将来は佐世保基地に配備され ているオースティン級のドック型輸送揚陸艦と交代することが構想されている。

 ニューオルリンズは4月に強襲揚陸艦エセックスと交代配備されたボノムリシャール(BonhomeRichard LHD-6)と同様に沖縄に配備が強行されようとしている垂直離発着輸送機MV22オスプレ イを搭載することが出来る。また、佐世保港では新しくホバークラフト型揚陸艇(LCAC)の駐機・整備場が完成し運用を開始しており、テストのための寄港とも考えられる。

 ニューオルリンズは佐世保寄港の前、同じくサンディエゴ海軍基地に配備されているドック型揚陸艦パールハーバー(PearlHarbor LSD-52)とともに5月14日、タイ王国・プーケットに寄港 していた。
 なお同じ時期、就役後初の航海となった強襲揚陸艦マーキンアイランド(MakinIsland LHD-8)がマレーシアや香港に寄港している。

(RIMPEACE編集編集委員・佐世保)(2012.5.31 撮影) 


米海軍佐世保基地立神1号岸壁に接岸した揚陸艦ニューオルリンズ

【サンアントニオ級揚陸艦】
サンアントニオ級の揚陸艦は、佐世保に配備されているデンバー(Denver LPD−9)などオースティン級の揚陸艦に代わるものとして配備が進められ、現在4隻が就役しているようだ。
ニューオルリンズは全長208.5m、約25,000トン、最大速度22ノット、361名の乗組員で、LCAC2隻、垂直離着陸機オスプレイ2機またはCH46輸送ヘリ4機を搭載し、海兵隊員 など720名(緊急時は800名)を収容できる。
また、艦体全体にステルス機能をもたせた初めての揚陸艦でもある。


2012-5-31|HOME|