原潜アルバカーキ、佐世保入港時に民間船と接近


原潜アルバカーキの周囲を警戒する米海軍の警備艇


民間フェリーに接近する米海軍の警備艇


民間フェリーの通過した後の警備艇

  原潜や原子力空母の入港情報は2001年9月に起きた米本土テロ以来、今日まで非公開になっている。
 このことについてこれまでも佐世保市議会で、民間船舶と港口で輻輳するなどの問題があるので、イラクやアフガニスタンでの戦争が終結したのであれば公表すべきだ、と主張してきた。

 6月3日午後2時前、原潜アルバカーキ(Albuquerque SSN-706)が佐世保に一時寄港したが、その折心配していた状況が発生した。
 原潜アルバカーキは当初午後1時半ころ港口を通過するとみられていたが、午後2時近くになってようやく入港航路に進入してきた。
 しかしその時、定期の民間フェリーがすでに出港航路上にあり、規則に従って右側に航路を航行していた。

 ところがこの時、原潜の警護に当たっていた米海軍の警備艇が出港するフェリーに向かって進行し、警笛やサイレンを鳴らしてフェリーの航路に接近してきた。
 幸い接触などは回避されたが、警備艇の行動は明らかにフェリーの航路を妨害する位置にあったといわざるを得ない。

 確かに、原潜と民間船はかなり近い位置関係ですれ違ったが、原潜には水先案内人も乗艦して指示しており、また海上保安庁の巡視艇も周辺には3隻以上が警戒に当たっており、米海軍の警備艇 の行動は過剰な警備行動でしかない。
 米海軍の警備艇は以前にも、原子力空母入港に抗議する船団に向かって機関銃を向けたことが複数回あったが、今回の警備艇の行動は通常の出港航路上を航行している民間船舶に対してのもの であり、大変危険な行動だ。

 米海軍の警備艇も日本の海上の航行安全に関する法律・規則を順守することは当然であり、また、危険回避のため入港情報を公開することが必要だ。

(速見篤 リムピース運営委員・佐世保市議会議員)(6月3日撮影)


原潜アルバカーキの司令塔で指示する水先案内人など


2013-6-5|HOME|