佐世保の強襲揚陸艦、再修理へ


検査航海から帰ってきたボノム・リシャール(8月26日撮影)

 米海軍佐世保基地に配備されている強襲揚陸艦ボノム・リシャール(BONHOMME RICHARD LHD-6)が飛行甲板の張替が不具合だったため再修理されることが星条旗新聞の記事で判明した。

 ボノム・リシャールはは4月28日に佐世保に帰港したのち、定期のメンテナンス作業として飛行甲板の補修工事を行い、8月21日に検査のため出港していた。
 星条旗新聞の記事によると、不具合が判明したのは飛行甲板に貼りつめられている滑り止めのシートで、検査航海中にその一部が剥げれていることが分かったという。

 約3百万ドルを要した貼り替え工事をやり直すことで、予定されていた秋から冬にかけての定期パトロールなどに影響が出ることは必至で、その代役はタラワ級の強襲揚陸艦ペリリュー (PELELIU LHA-5)とワスプ級の強襲揚陸艦マーキン・アイランド(MAKIN ISLAND LHD-8)が務めることになる。
 ペリリューは佐世保に配備されていたドック型輸送揚陸艦デンバー(DENVER LPD-9)が退役のため佐世保を離れたことのショート・リリーフとして佐世保に8月22日から佐世保に寄港して いる。また、水陸両用即応部隊を率いて西太平洋に展開している、マーキン・アイランドは香港に寄港していた。

 ボノム・リシャールは沖縄に駐留する海兵隊の「足」として作戦行動を行っているが、新型輸送機オスプレイを運用する能力がある。しかし、代役となったペリリューは来年にも退役が予定され ているためオスプレイを搭載できないようなので、これらの運用に影響を与えることも考えられる。

 毎年秋に揚陸艦隊は「秋のパトロール」としてフィリピンなど東南アジアで合同訓練を繰り広げている。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


飛行甲板改修工事中のボノム・リシャール(7月1日撮影)


2014-8-27|HOME|