米原潜が集中寄港


佐世保港口を通過する原潜オリンピア(1月9日午前9時過ぎ)


岸壁に近づくオリンピア(1月9日午前10時前)

西太平洋に展開している原潜が相次いで日本の港に寄港した。

原潜など核動力艦の寄港地は日米の取り決めで横須賀、佐世保、沖縄(ホワイトビーチ)の各米海軍基地に限定されているが、これまで、この3つの米海軍基地に原潜が同時に寄港したこ とは、1972年の沖縄返還以来に限ってみると、これまで例がない。
ところが今月9日、数時間ではあったが、この3つの港にそれぞれ原潜が停泊するという珍事が起きた。

まず、昨年12月30日に横須賀基地に原潜サンフランシスコ(SUNFRANCISCO SSN-711)が入港して越年した。続いて1月6日、沖縄うるま市のホワイトビーチ基地に原潜ルイビル(LOUISVILLE  SSN-724)が入港し、1月9日午後出港した。
ルイビルが出港する前の9日午前9時過ぎ、佐世保基地に原潜オリンピア(OLYMPIA SSN-717)が入港し、赤崎岸壁に接岸した。

このほか、昨年12月23日から27日までに原潜ハワイ(HAWAII SSN-776)が佐世保に停泊しており、わずか2週間ほどの間に原潜が4隻、日本各地に寄港する事態となった。

原潜の任務について米海軍によれば、空母艦隊の護衛の他、情報収集、調査、監視(偵察)任務が加わったようで、今回の集中寄港は任務が一段落したことによるものではないだろうか。
つまり、周辺海域は軍事的には安定しているということなのだろう。

なお、原潜オリンピアが港口に近づいても、警備の必要がなかったためか、米海軍佐世保基地の警備艇の姿は見えなかった。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


2015-1-10|HOME|