新型揚陸艦、佐世保に配備
港中央部を進むグリーン・ベイ
サン・アントニオ級のドック型輸送揚陸艦グリーン・ベイ(GREEN BAY LPD-20)が19日午前9時過ぎ、佐世保に入港し、米海軍ジュリエット(平瀬)岸壁に接岸した。
グリーン・ベイは昨年7月まで佐世保に配備されていたオースティン級のデンバー(DENVER LPD-10)が退役することに伴い、交代して配備することが公表されていたが、海軍の予算の都合で
これまで遅れていたもの。同艦は1月26日に母港のカリフォルニア州サンディエゴ海軍基地を出港していた。
グリーン・ベイはオースティン級と比較すると約1・5倍の満載排水量となる約25000トンで、CH53ヘリまたはMV22を2機搭載でき、LCAC2隻、、AAVも14両積載できるなど、
前任のデンバーと比較すると貨物輸送能力が飛躍的に増大している。
また、揚陸艦隊を指揮統制する能力も備えており、強襲揚陸艦に代わって作戦司令部となることもできるようだ。
艦内には374名の乗組員のほか、海兵隊の上陸部隊約700名(緊急時800名)を収用でき、オースティン級から少なくなっているが、貨物揚陸能力を高めることで、「再補給なしに戦闘で
きる期間をより長く確保する」という開発コンセプトに沿ったものとなっている。
これで佐世保に配備されている揚陸艦4隻のうちボノム・リシャールとともにMV22オスプレイの運用が可能な揚陸艦が2隻になり、またAAVの収容能力が拡大した。
このため沖縄に駐留する海兵隊の訓練や国外派遣などの運用にも影響が出ることになると思われる。
(RIMPEACE編集委員・佐世保)(2015.2.19 撮影)
平瀬岸壁に接岸したグリーンベイ
2015-2-19|HOME|