佐世保から日出生台へ弾薬輸送


前畑弾薬庫に陸揚げされる砲弾など(2月24日撮影)


トラックに積み込まれた多数の砲弾(2月27日撮影)

沖縄に駐留している海兵隊の実弾射撃訓練が「沖縄の負担軽減」を理由に日本本土各地の訓練場に1997年から分散移転されている。その一つ、大分県・日出生台演習場では1999年2月から 155ミリりゅう弾砲の射撃訓練が行われている。

 しかし、移転理由の「負担軽減」とは裏腹に沖縄に駐留する海兵隊の訓練環境の改善に寄与し、ますます沖縄に駐留する「利便」だけが目立っている。
 たとえば、気候温暖な沖縄では体験できない寒冷地での訓練が、「氷の世界」となる冬の日出生台では経験できる。また、狭い沖縄の訓練場と違って北海道・矢臼別演習場では長い射程の射撃 訓練ができるなど、便利さだけが目立つ。発射砲弾数も沖縄の訓練場の2倍以上となっている。

 日出生台の訓練に使用する砲弾や銃弾、各種爆発物が毎回佐世保から陸上輸送されている。
 今年も3月2日から始まる日出生台での訓練に合わせ、佐世保から弾薬輸送のトラックが出発した。

 砲弾や弾薬などは2月23日に入港した貨物弾薬補給艦ウォリイ・シラーによって運び込まれたと思われ、佐世保基地の前畑弾薬庫と針尾島弾薬集積所に一時保管されていた。
 2月27日朝から始まった弾薬輸送は前畑弾薬庫から2台、針尾島弾薬集積所から6台の大型トラックで行われた。
 この輸送に対し長崎県平和運動センターや佐世保地区労などは輸送経路の途中で抗議行動を行い、沖縄の負担軽減どころか駐留する海兵隊の利便性を増すだけの射撃訓練の中止を訴えた。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


通過するトラックに抗議する参加者


2015-2-27|HOME|