オスプレイ、洋上の揚陸艦から佐世保に飛来


強列なダウンウォッシュで水煙を巻き上げながら赤崎岸壁に着陸するオスプレイ


並んで着陸したオスプレイ

沖縄・普天間基地に配備されている米海兵隊の輸送機MV22オスプレイが3月23日、米海軍佐世保基地の赤崎岸壁に飛来してきた。
飛来してきたのは2機で、機体の模様から強襲揚陸艦ボノム・リシャールに載っている31MEUの航空部隊の基幹、VMM−262(虎部隊)の所属機と判断される。

先週の19日に防衛省から佐世保市と長崎県に届いた通知はわずか4行の文書で、目的や時間、飛行経路などは何も示されていない。
通知を受けた佐世保市長は「安全性について国民の理解が十分得られていない」としたものの、「国防上のことなので従うしかない」とするコメントを発表した。具体的に理解を得られるために何を 国に求めるのか、という質問には何も答えようとしなかった。

23日に飛来したオスプレイ2機は佐世保港上空を飛行した後、午後1時過ぎに相次いで米海軍佐世保基地赤崎貯油所に設けられているヘリパットに着陸した。
着陸したオスプレイはタンクローリーから燃料の補給を受け、約1時間半後、相次いで飛び立っていった。

なお、23日午後4時前には岩国基地に海兵隊の攻撃ヘリAH1と汎用へりUH1の2機編隊が着陸している。これも洋上のボノム・リシャールから飛来したとみられる。
ボノム・リシャールは佐世保や岩国から比較的近い海域、九州西方海域もしくは日本海の西端あたりにいる可能性が強い。

佐世保基地にはCH−46輸送ヘリ(オスプレイに替わった)やAV8Bハリアー戦闘機を搭載する強襲揚陸艦が配備されているが、これまで単独で飛来してきたことはなく、ましてや佐世保基地 の施設に着陸したことはこれまでなかった。
今回のオスプレイの飛来に対し佐世保地区労や市民団体は対岸の前畑岸壁で抗議集会を開き、「沖縄の過剰な基地負担の象徴となったオスプレイの配備を許すな」と訴えた。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(3月23日撮影)


タンクローリーから給油を受けるオスプレイ


オスプレイの飛来に抗議する市民団体や佐世保地区労の参加者


2015-3-23|HOME|