オスプレイと原潜が同時に佐世保に


佐世保港中央部に停止した原潜パサディナ

今月9日に一時寄港したばかりの原潜パサディナ(PASADENA SSN-752)が12日、再び寄港した。今回も一時寄港で、午前9時半過ぎに入港したパサディナは港中央部の37番錨地付近 で停止した後、数人を降ろして出港した。
 このような入港パターンの場合、近海での調査あるいは試験などの目的の場合が多い。新しくインストールしたシステムを検査していることも考えられる。

 また、12日正午前、沖縄・普天間基地に所属するオスプレイ2機が相次いで佐世保に飛来し、米海軍赤崎貯油所のヘリパットに着陸した。
 オスプレイが佐世保に飛来したのは今年になって初めて。飛来した2機は、タンクローリーから給油を受けた後、午後1時過ぎに飛び立った。
 オスプレイは約1月前に沖縄で墜落事故を起こし、6日後には飛行を再開し、事故原因と目される空中給油訓練も今月6日から始めたばかりで、事故原因について十分な説明もないまま の飛来となった。

 オスプレイの安全性については、これまでオート・ローテーション能力の不足が指摘されていたほか、2機のエンジンのうちの1機が不具合などで停止した際の飛行能力不足など、 様々な懸念が示されていた。
これらの指摘についての説明がない状態での飛行は、地域住民にとって不安をもたらすものでしかない。
しかし、佐世保市は飛来について佐世保市のホーム・ページで飛来情報を公開しただけで、積極的に住民の安全に配慮しようとする姿勢はない。

原潜入港とオスプレイ飛来という、事故時への対応を欠落したままの受け入れは、住民の福祉と安全に責任を持つ地方自治体としての役割を放棄するものに等しい。

 このほか佐世保港には母港艦のほか貨物弾薬補給艦が2隻(R・E・バード、C・ドリュー)、音響測定艦が2隻(ビクトリアス、エフェクイティブ)停泊している。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(1月12日撮影)


赤崎岸壁に近づくオスプレイ


給油を受けた後に飛び立つオスプレイ


2017-1-12|HOME|