佐世保のLCAC、また夜間航行訓練


夕刻に航行するLCAC

昨年11月以来、米海軍佐世保基地に配備されているホバークラフト型揚陸艇(LCAC)の夜間航行訓練が相次いでいる。

今年も1月31日から事前通告なしに西海市横瀬の駐機場から港外への夜間航行訓練が行われ、西海市などから「夜間航行訓練はしない、という防衛省九州防衛局との約束に違反するもの」として 中止を求められていた。
また、西海市議会は今年3月22日の定例会で「LCACの夜間航行訓練禁止を求める意見書」を全会一致で採択していた。

しかし、8月27日から三度、地元の声を無視して夜間航行訓練が始まった。

これに対し、長崎県平和運動センターや西海市労働者協議会などは横瀬駐機場に隣接した海岸で抗議集会を開催した。

LCACは米海兵隊の揚陸手段(SSC=Ship to Shore Connector)として開発・運用されたが、揚陸作戦の変化により実際の作戦で活躍する機会がなくなっていた。
今回も、強襲揚陸艦ワスプなど佐世保に配備されている揚陸艦4隻のうち3隻がフィリピン海に出かけているが、LCACは佐世保に残したままになっている。
星条旗新聞にはLCACの整備に予算が不足している現状へのボヤキも出ていた。

実際の運用機会が減少する中、夜間航行の能力証明だけのために訓練を行うことに、地元の理解は得れないだろう。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(18.8.28 篠崎 撮影)


近くの岸壁では抗議集会が行われた


2018-8-29|HOME|