朝鮮国連軍艦、相次ぎ佐世保に入港
赤崎岸壁に接岸したカナダ海軍のフリゲート艦オタワ
倉島岸壁に接岸した英国海軍の海洋観測艦エンタープライズ(10月10日 篠崎 撮影)
朝鮮半島の非核化と朝鮮戦争の停戦をめぐって南北・米朝の間で様々な交渉や駆け引きが行われているが、朝鮮国連軍(実態は多国籍軍)の基地がある佐世保にはこのところ国連軍に参加している
国の軍艦の入港が目立っている。
4月にはタイ海軍のフリゲート艦など2隻が寄港していたが、10月10日にはカナダ海軍のフリゲート艦と英国海軍の海洋観測艦が相次いで入港した。
このうちカナダ海軍のフリゲート艦オタワ(OTTAWA FFH-341)は米海軍赤崎岸壁に、また、英国海軍の海洋観測艦エンタープライズ(ENTERPRISE H-88)は海上自衛隊倉島岸壁にそれぞれ接岸し
た。
オタワは、海上自衛隊の発表(プレス・リリース)によると、10月15,16日の両日、関東の南海上で日・カナダ共同訓練KAEDEX19-2 に参加するという。
一方、エンタープライズについては共同訓練や親善訪問などの予定については何も記されていない。
朝鮮国連軍については日本の7か所の米軍基地が地位協定で指定されているが、これまで佐世保については数年に一度程度の寄港があるだけであったが、このところ朝鮮半島をめぐって交渉が本格
化したことに合わせるように目立ってきている。
国連決議による海上監視行動とともに、朝鮮戦争が終結(停戦)すれば朝鮮国連軍は解体されるが、その後の軍事的枠組みを見据えた動きとも見える。
現在は朝鮮国連軍地位協定に基づいて日本に寄港又は飛来している各国が、「その後」へ向けた地位協定(VFA=軍隊の訪問に関する協定)締結へ向けた交渉が加速することも考えられる。
(RIMPEACE編集委員・佐世保)
2019-10-10|HOME|