高速輸送艦も佐世保に寄港


立神岸壁に停泊するグアム(10月11日 篠崎 撮影)

揚陸補助艦ミゲル・キース(Miguel Keith ESB-5)が10月9日に寄港した佐世保に、今度は高速輸送艦グアム(Guam T-HST-1)が10月11日に寄港していることが確認された。

グアムは海兵隊の急速展開用にチャーターされた輸送艦で、満載貨物2197トン、全長約114メートルのアルミ船体のRO-RO船で、866人の乗客と282台の車両を搭載し、35ノット(時速65キロ )で航行できるという。

グアムは佐世保に寄港する直前は横浜・ノースドックに停泊したあと那覇軍港、浦項に寄港している。

米海兵隊は新しい戦力デザイン「New U.S. Marine Corps Force Design Initiatives」(2020年5月12日)を公表したが、その主要なポイントは水陸強襲作戦からの転換で、新たに海兵 沿岸連隊(MLR)を創設するというもの。

そのための能力や問題点を検証するため今年8月中旬にはハワイ周辺で大規模訓練を行ってきている。

海上での展開については同構想で「洋上での移動と活性化: 新型のより手頃な価格のドック型軽揚陸艦、および運用支援艦を含む、沿岸域の移動性と回復力を高めるための新しい機能を 模索する。」としているが、そのための装備としてESBとHSTといえる。

佐世保にその2種類の艦船が集合したことから、今後何らかのテスト運用が佐世保を起点に行われるのではないだろうか。

新編成の海兵沿岸連隊(MLR)は沖縄県キャンプコートニーに本部を置く第3海兵遠征軍(MEF)が中心になることが明らかにされており、今後さらに沖縄の負担が増加することが心配される。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


2021-10-15|HOME|