ドック型揚陸艦、佐世保基地に交代配備


巨大な星条旗を掲げ、港口を通過するラシュモア


接岸のため立神係船地に向かうラシュモア

米海軍のドック型揚陸艦ラシュモア(Rushmore LSD-47)が11月17日朝、米海軍佐世保基地に交代配備のため到着した。

ラシュモアは同型の「前任」だったジャーマンタウン(Germantown LSD-42)に代わって、組織上は今年10月から佐世保基地に所属していた。
しかし、10月には米本土で修理作業を受けるなどのため、佐世保到着が遅れていた。

ラシュモアは佐世保には初めての寄港となったが、2010年3月には福岡県博多港に5日間停泊したことがある。

ラシュモアは佐世保に入港する直前の11月14日、横須賀港に短時間停泊していたが、交代に伴う第7艦隊司令官への「報告」だったのだろう、その後佐世保港に入港した。

前任のジャーマンタウンは佐世保を出港する際にLCACを搭載し、本国に戻っていったが、ラシュモアからは入港に先立って搭載してきた2隻のLCAC自走して西海市横瀬にあるLCAC整備場 に爆音を響かせながら上陸した。

ラシュモアはホイットビー・アイランド(Whidbey Island)級の7番艦で、1991年に就役した艦齢30年のベテラン。4隻のLCACを搭載することができるが、米海軍は海兵隊の戦術変更な どにより旧型化したLCACの退役を進めており、近年は災害救助や人道支援の際の揚陸・輸送手段としては1600型のLCUが使われている。

米海軍が公表した将来艦隊計画(Navy Force Structure and Shipbuilding Plans)では新型の揚陸艦も検討されており、大型の揚陸艦の必要性も含めて今後の行方が注目される。

なお、佐世保基地に配備されている強襲揚陸艦アメリカは11月15日に出港したが、本格的な弾薬や物資の積み込機作業は行っていないようで、比較的短期間の訓練航海になるものと思わ れる。

海兵隊の新しい体制「Force Design 2030」の達成に向けて今後、様々なテストが行われるだろう。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(11月17日 篠崎 撮影)


ラシュモアに先立って入港したLCAC


2021-11-17|HOME|