大分県日出生台演習場へ向け弾薬輸送


通過する弾薬輸送車に抗議する参加者

大分県日出生台演習場で16日から始まる155ミリ榴弾砲実弾射撃訓練に使用する砲弾などの弾薬類が13日、米海軍佐世保基地の針尾島弾薬集積所から大型トラック5台で運び出された。

佐世保基地の弾薬施設には155ミリ砲弾などは貯蔵されていないため、今回も貨物弾薬補給艦で運び込んだものを陸送したようだ。
佐世保港には12日、リチャード・E・バードとアメリア・イアーハートの2隻の貨物弾薬補給艦が入港したが、いずれかの補給艦が運び込んだのだろう。

もともと日出生台演習場での射撃訓練は、沖縄で行われていた県道越え砲撃訓練を「沖縄の負担軽減」を目的に始められたものだが、負担軽減とは裏腹に駐留する海兵隊の能力向上のための訓練多様化だけが目立っている。
最初は6門の榴弾砲から始まった日中の訓練は、夜間での砲撃訓練や小火器での射撃訓練にまで広がり、今年は榴弾砲の数が10門に増加したことに加え、高機動多連装ロケットシステム車(HIMARS)まで持ち込むほどに拡大している。

沖縄の負担軽減と逆行し、拡大する移転訓練に抗議するため、佐世保地区労と社民党佐世保総支部は弾薬集積所近くで弾薬輸送に対し抗議行動を行った。
参加した長崎県平和運動センターの平野事務局長は「当初の夜間訓練はしないなどの約束が無視されている。長崎県内でもホバークラフト型揚陸艇(LCAC)の夜間航行訓練はしないという約束も反故にされた。私たちは、住民の安全を守るため、ひるまず抗議の声をあげていこう」と呼びかけた。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(2022.4.13 篠崎 撮影)


抗議行動の背後で高速道路へ向かう弾薬輸送車


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