豪州海軍のフリゲート艦、佐世保に寄港


海上自衛隊倉島岸壁に接岸したパラマッタ


独特の形状をしたフェーズド・アレイ・レーダー。煙突にはカンガルーのマークが見える

豪州海軍のフリゲート艦が6月29日佐世保に寄港し、海上自衛隊の倉島岸壁に接岸した。
寄港したのはアンザック級のフリゲート艦パラマッタ(Parramatta FFH-154 約3600トン)で、佐世保港には昨年5月以来の寄港となった。

豪州海軍はハワイ島周辺で行われるリムパックに参加する途中の6月19日から24日まで、日・米を加えた3か国で海軍の共同訓練「NOBLE PARTNER 22」を行い、海上自衛隊からは「いずも」「たかなみ」が参加し、豪州海軍からは揚陸艦キャンベラ、フリゲート艦ワラムンガ、補給艦サプライが参加したが、パラマッタは含まれていなかった。
そのため、佐世保に寄港した目的で考えられるのは今年1月に締結した日豪円滑化協定(事実上の軍隊訪問協定=VFA)に基づく寄港ではないかということだ。

この数年、特に佐世保港には朝鮮国連軍参加国の艦船が相次いで寄港していたが、寄港当たっては朝鮮国連軍地位協定に基づく「権利」を行使していた。
しかし、朝鮮戦争の終戦が現実的になると、それまでの「権利」が消滅することになる。その場合に備えて従来の「権利」を継続するために2国間の協定が必要とされていた。
今回のパラマッタ寄港は、VFA締結に基づく初めての適用例と思われる。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(22.6.29 篠崎 撮影)


2022-6-30|HOME|