事前集積艦が佐世保に


39番錨地に停泊したデール

新型コロナ感染症の拡大に伴い中止されていた米韓合同訓練が4年ぶりに8月22日から始まった。
感染症対策として実動訓練が中止されていた同訓練は、9月1日まで続けられたようだ。

これまで米韓合同訓練では実動訓練に際して大型の輸送艦が戦闘機材などを運び込んでいたが、今回も事前集積艦隊に所属する輸送艦が訓練物資の輸送・搬入・撤去にあたっていたようだ。
訓練終了後の9月10日、佐世保にそのうちの1隻と思われる事前集積(車両貨物輸送)艦デール(Dahl T-AKR-312 約63,000トン)が入港し、港中央部の39番錨地付近に停泊した。
デールは前日の9日、韓国海軍の基地がある鎮海を出港していた。

停泊したデールの甲板には多数の軍用コンテナが搭載され、小型の揚陸艇(SSC)とタグボートも確認された。
同種の事前集積艦の寄港は2019年10月のチャールトン(Charlton T-AKR-314)以来となった。

朝鮮国連軍の基地がある佐世保から見ると、朝鮮戦争はいまだに「休戦」であり、戦争が継続していることを実感する。
新型コロナ感染症の拡大で一時的に休止していた軍事訓練が、今後再び活発化することが危惧される。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(22.9.10 篠ア 撮影)


甲板には多数の軍用コンテナが積載されている

貨物揚陸用に小型揚陸艇(SSC)も搭載されている


2022-9-12|HOME|