オフショア支援船が佐世保初寄港


赤崎岸壁に停泊したホス・レゾリューション(25.1.16 篠崎 撮影)

米海兵隊が将来艦隊計画で「中型揚陸艦」のモデルにしているオフショア支援船が米海軍佐世保基地の赤崎岸壁に接岸した。

寄港したのはホス・レゾリューション(HOS Resolution)(米国籍 約2250トン)で、佐世保寄港前には沖縄・那覇軍港に停泊していたようだ。
ホス・レゾリューションは米海兵隊がチャーターし、後部に長大な車両揚陸用のランプを取り付けてテストに当たっている。

オフショア支援船は軍事海上輸送司令部(MSC)を通して海兵隊戦闘研究所が傭船し、今後2隻体制で運用することが計画されている。
2025年1月時点でのMSCの艦船目録には、ホス・レゾリューションは「SLV HOS Resolution」と記載されている。SLVは、Stern Landing Vessel(船尾揚陸艦)を略した頭字語だろう。その字面通り、船尾の大きなランプから車両を揚陸する船という意味だ。
船体の大きさを考えると搭載貨物量は制限されるので、大型揚陸艦が直接接岸出来ないような海岸で、移動ポンツーンのような運用を想定していると思われる。
海兵隊2030構想に向けて、沖縄に発足した第12海兵沿岸域連隊の揚陸支援へ向けた準備だろう。

なお、2024年12月には横浜ノースドックにMSCが運用するもう1隻のオフショア支援船であるオーシャン・バラ―(Ocean Valor)が寄港した。それについては別の記事で報告する。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


船尾に取り付けられた長大なランプを伸ばすホス・レゾリューション(USNI News(news.usni.org)2024年2月26日付け記事より引用)


ランプを接地させたところ(USNI News(news.usni.org)2024年2月26日付け記事より引用)


海兵隊が導入を計画しているLCM(中型揚陸艦)のコンセプトイメージ。
ホス・レゾリューションは、LCMのプロトタイプとしての意味を持つ(USNI News(news.usni.org)2024年2月26日付け記事より引用)


2025-1-19|HOME|