強襲揚陸艦トリポリが佐世保に入港
平瀬岸壁に接岸したトリポリ(25.6.23 篠崎 撮影)
6月23日の朝、強襲揚陸艦トリポリ(Tripoli LHA-7)が佐世保基地の平瀬岸壁に接岸した。
米海軍佐世保基地には1992年9月にベローウッド(LHA-3)が配備されて以来、米海軍の強襲揚陸艦が交代しながら配備されている。
現在は最新型の強襲揚陸艦アメリカ(America LHA-6)が2019年12月以降配備されているが、今年になってアメリカが同型のトリポリと交代することが発表されていた。
トリポリは5月19日にカリフォルニア州サンディエゴ海軍基地を出港した後、ハワイ・パールハーバーに立ち寄り、6月10日ごろ同地を出港していたようだ。
同タイプの揚陸艦は航空機運用能力を強化し、固定翼機F35-Bのほか、MV-22オスプレイ、CH-53、AH-1、MH-60Sなどの航空機を搭載しているが、開閉式のウエルデッキを備えていないので、ホバークラフト型揚陸艇(LCAC)や汎用揚陸艇(LCU)などは装備していない。
しかし、到着したトリポリの飛行甲板には航空機の機体はなく、佐世保到着前に周辺の基地に移動していたものと思われる。
強襲揚陸艦アメリカは5月19日に佐世保を出港後、現在はオーストラリア周辺海域で訓練を行っているようだが、その後は米本国で定期のメンテナンス(DSRA: Drydocking Selected Restricted Availability)のため2027年までドック入りするようだ。
なお、佐世保基地にはアメリカに続いて「最新型」の強襲揚陸艦が配備されることになる。ただし、同型3番艦のブーゲンビル(Bougainville LHA-8)は現在建造中だが、再びLCACやLCUが運用できるようウエルデッキが設けられるようだ。
最新型の強襲揚陸艦が2隻、連続して佐世保に配備される理由はこの辺りにあるのかもしれない。
(RIMPEACE編集委員・佐世保)
2025-6-23|HOME|