新型艦船の寄港が相次ぐ佐世保

赤崎岸壁に接岸した燃料補給艦アール・ワーレン(26.7.31 篠崎 撮影)

ヘンリー・カイザー級よりも一回り巨大になった艦体の、ジョン・ルイス級燃料補給艦アール・ワーレン(26.7.31 篠崎 撮影)

横瀬貯油所岸壁に停泊する燃料補給艦ジョン・ルイス(26.3.19 篠崎 撮影)

米軍立神岸壁に停泊する海洋観測艦トンプソン(26.8.1 篠崎 撮影)

ワシントン州立大学を示す「W」を表示するトンプソン(26.8.1 篠崎 撮影)
イラン戦争に出かけていた佐世保配備の揚陸艦隊のうち、強襲揚陸艦トリポリは7月27日に戻ってきたが、トリポリの入港予定が事前に公表されていた。
これは極めて異例なことで、イラン派遣を佐世保基地あるいは揚陸艦隊として宣伝したかったのだろう。
一方、ともにオマーン湾に展開していたと思われるドック型揚陸艦ラシュモアは情報を閉鎖したままひっそりと帰港した。
その佐世保基地に新型艦船の寄港が続いた。
7月30日に入港し赤崎燃料貯油所岸壁に接岸した燃料補給艦アール・ワーレン(Earl Warren T-AO-207)は、現在の燃料補給艦の主力であるヘンリー・J・カイザー級の後継艦として建造・配備が進められているジョン・ルイス(John Lewis)級の1隻。
ワーレンは2024年5月に就役した最新艦で、約5万トンの貨物(燃料、備品、冷凍食品など)を搭載することができるという。
同型の一番艦ジョン・ルイス(T-AO-205)は今年3月半ばにフィリピン・スービックを出港した後、3月18日から24日まで米海軍横瀬貯油所に寄港していた。
燃料補給艦の更新計画は以前から米国議会の予算「将来艦隊計画( Navy Force Structure and Shipbuilding Plans)」では承認されていたが、米国の造船能力の問題から建造が遅れていた。
ちなみに、米海軍の補助・補給艦をもっぱら建造している造船所はGD/NASSCOの2か所(ノーフォークとサンディエゴ)の造船所と、高速輸送艦を建造しているAUSTAL・US(アラバマ州モービル)だけとなっている。
そのため韓国や日本に応援を求めているのが現状だ。
また、7月31日には海洋観測艦トーマス・G・トンプソンが入港し、米軍立神岸壁に接岸した。
トンプソンは研究船(R/V)に分類されている。
ワシントン州立大学よって運用されているが、アメリカ海軍研究局が所有し「T-AGOR-23」とタイプされており、米海軍の補助艦船と認識される。
公表された資料によれば、全長274フィートのこの観測艦は、3基のウインチ、3基のクレーン、そして遠隔操作車両などの科学機器を打ち上げるためのAフレームを装備している。船内の他の機器には、水の性質を測定する最先端の伝導率温度深度システムや、水流を測定する音響ドップラー電流プロファイラーがある。収集された科学サンプルの処理と分析のために、船内には複数の実験室スペースが用意されている。
測量艦としては海底を調査するためにコングスベルグ・シムラッドEM 302マルチビームエコーサウンダーを装備しており、これは10メートルから7,000メートルの海底地形を測定できるよう設計されているという。
トンプソンは佐世保に寄港する前、長崎港に6月24日−26日、7月3日−9日、7月13日、7月18日と、頻繁に出入りしていたようだ。
旧型のパスファインダー級測量艦.(T-AGS)の能力を補うものとして展開しているのだろう。
(RIMPEACE編集委員・佐世保 篠崎正人)

米軍立神岸壁にひっそりと戻ってきたラシュモア(26.7.29 篠崎 撮影)
2026-8-8|HOME|