佐世保港に24日入港した原潜コロンブスが何らかの故障または器具の不具合を起こしているようだ。
5月17日に出港した原潜コロンブスは24日、再び入港した。 翌日、赤崎岸壁に接岸した様子を観察していると、入港時にはなかった白いシート状のものがVLS(ミサイル垂直発射装置)を覆うようにかけてあるのが目撃された。しかも、通常艦首を港口に向けて停泊するものが、今回は港の奥のほうを向いて停泊している。恐らく作業する場所を確保するために、通常とは違う向きに接岸したものと思われる。
17日から24日までのあいだに、何らかの不具合または故障が発生したのではないだろうか。あるいは、不具合または故障が原因で佐世保港に戻ってきたとも思われる。
以前にも佐世保港赤崎岸壁では原潜の器具の不具合やメンテナンスのための作業が行なわれていた。原潜の「目」とも言うべきINS(慣性航法装置)の故障で潜水航行が出来なくなったり、舵の油圧系統と思われる故障のため不安定な様子で入港するなど事態が確認されている。
原潜の運用については乗組員のモラル(士気)の低下が指摘されているが、頻発する故障や器具の不具合は原子炉の保安に対する信頼を揺るがせるものだ。
30日までのところ米海軍は何もこのことについて明らかにしていないが、こと市民の安全に関係することである以上、故障や器具の不具合の状態について直ちに疑問に答えるべきだろう。