中国のタンカー、米軍を支援
米海軍佐世保基地の赤崎岸壁に接岸したタンカー「明澤湖(Ming Ze Fu)」(7.22 撮影)
台湾海峡をはさんで軍事的緊張が高まっているさなか、7月21日午前、中国の海運会社に所属する大型タンカーが米海軍佐世保基地にある燃料貯油施設に接岸した。
入港したタンカーは「明澤湖(Ming Ze Fu)」(約5万トン)で、中国・大連を船籍地とした中国遠洋運輸公司(COSCO)の船舶である。
米海軍佐世保基地の燃料施設は、船舶だけでなく広く航空機用の燃料も貯蔵し、空母艦隊への補給拠点としてMSC所属の燃料補給艦「ユーコン」などが頻繁に燃料を運び出している。
台湾の軍事的支援者である米海軍にとって、佐世保基地の燃料は生命線とも言える存在だ。
その佐世保基地に台湾との軍事的緊張を演出している中国の会社が燃料を輸送してきたというのだから、ややこしい話だ。
もっとも、「黒い猫も白い猫も・・・」という国と「経済的メリット」を基本にする国とは、結局、共通の利益を持っているということなのだろう。
今の台湾海峡の軍事的緊張とは、その程度のことなのだろうか。
(RIMPEACE編集委員・佐世保)
'2004-7-22|HOME|