平成15年12月26日
佐世保市長 光武 顕 様
市民クラブ 橋本 純子
日本共産党 山下 千秋
福岡防衛施設局発注の赤崎貯油所の立替工事の際、大量に漏出した油によって汚染した岩石を適正に処理せず、基地内に放置したという市民の訴えは基地内を含め周辺環境への影響を危惧するものです。
事実関係を含め調査を依頼いたしましたが、その回答は納得いくものではありません。さらにはその土砂をジュリエット・べースンの埋め立てに使用するという計画は環境汚染を拡大する懸念があります。
ドイツは93年にNATO軍協定を補足するボン補足協定を改定し、国内駐留の外国軍基地に対して国内法の順守や基地返還後の環境浄化責任を義務付け、自治体による立ち入り調査を認める内容に改めています。これに比較してわが国の日米地位協定は未だ屈辱的状況であると言わざるを得ません。ましてや今回の土壌汚染に関しては思いやり予算による施設整備であり、明らかに国内法の沿って適切な対応がなされなければならなかったものであります。
佐世保市は市民の生命財産を守り、安心安全な生活環境を守る立場から、徹底的な調査と対応が期待されています。つきましては以下のことを強く要望いたします。
1、早急な立ち入り調査を実施すること。
2、福岡防衛施設局に対し、赤崎貯油所の立替工事を行った業者の廃棄物処理に関する関係書類の情報公開と適切な対応を求めること。
3、県道俵浦日野線の整備によって露出した土壌の調査を早急に実施すること。
4、今後予定されているジュリエット・べースンの埋め立てに際して使用する土砂は再度慎重な調査を行うよう福岡防衛施設局に要請すること。また土砂搬出後の土壌についても調査すること。
5、環境保全に関する日米地位協定の改定に関しても、すでに旧軍港市の要望事項として取り上げられているようですが、早急な対応を再度求めること。