佐世保で多国間潜水艦救難訓練

4月22日から佐世保で多国間潜水艦救難訓練「パシフィック・リーチ2002」が始まった。初日はオープニングセレモニーが行なわれたが、その会場はなんと公共の集会施設。
また、この訓練に参加するため入港した米原潜ラ・ホヤは佐世保基地の岸壁に接岸後、米本土・サンディエゴから空輸の後国内を陸送して佐世保基地に持ち込まれた深海救難艇を搭載した。
佐世保あるいは横須賀に米原潜の母港を求める動きがある中、刺激的な動きである。
 訓練は、沈没した潜水艦から乗組員を救出するという「人道目的」という触れ込みだが、潜水艦が沈没するのは「戦闘海域」あるいは「敵対水域」しか考えられない。
「人道目的」と言い換えたところで、多国間の共同作戦を念頭に置いたものであることは明らかだ。
ちなみに、この訓練には西太平洋で潜水艦を運用する5カ国(日、米、韓国、豪州、シンガポール)が潜水艦を派遣し、中国やインドなど潜水艦保有国がオブザーバー参加している。
一見すると「軍事的信頼関係の醸成」とも映るが、実態は多国籍隠密艦隊の共同訓練そのものである。
ちなみに、ロシア極東艦隊は、潜水艦事故の余波で参加しなかったようだ。

(参考)DSRVについて(米海軍のページより)
(参考)米第7艦隊ニュース



佐世保基地に着いたDSRV



原潜に固定されたDSRV


'2002-4-26|HOME|