米海軍佐世保基地で対テロ対処訓練
サリン散布も想定


今年6月12日、米海軍佐世保基地で複数の施設を使った大量破壊兵器(Weapon ob Mass Destruction WMD)対処訓練が行なわれたことが分かった。
 6月15日付の基地内機関紙「SASEBO SOUNDINGS」が明らかにしたものだが、この訓練の一部に猛毒ガスサリンが散布されたことを想定した訓練も含まれていた。
 訓練は佐世保基地の中の幾つかの建物などを使って行なわれ、テロ攻撃を受けたときの被害軽減措置、退避訓練が行なわれたようだが、その中には兵士や軍属、家族の避難訓練も計画されていた。  訓練は米軍基地がテロや神経ガス攻撃に遭遇したことを想定したということで米軍兵士及び関係者だけが参加して基地の中で行なわれたということだが、もしサリンなど毒ガス散布を含めた「大量破壊兵器」による攻撃の場合、隣接して済む住民への被害も当然考えられる。
 また、実際に攻撃を受けた場合、被害は当然基地で働く日本人従業員にも及ぶし、「災害相互援助協定」により救助にあたる日本の消防あるいは警察の安全にも影響する。
 在日米軍が「よい隣人」であろうとするならば、当然受ける可能性のある被害(災害)についても住民に説明するべきであり、秘密であってはならない。
 また、基地を抱える自治体としては大量破壊兵器による「災害」の内容について周知徹底を図るべきだろう。
 この訓練は、佐世保基地だけの特別の計画ではないという。であれば当然、在日米軍基地を抱えるすべての自治体住民の問題でもある。
 やはり米軍基地と隣接しているということは、危険も合わせて受け入れるということだ。



2001年9月23日の佐世保基地正面ゲート


'2002-6-25|HOME|