「日本上空の低空飛行は機密ではない」--海軍は語る。

98.1.17星条旗新聞


R.J.ケリー(星条旗新聞社上級記者)
東京発---日本の新聞報道にもかかわらず、日本領土上空の低空飛行は秘密の作戦ではない、と米軍当局は語った。                           
 米軍基地の近くの自治体の議員の集まりであるリムピースの調査が新聞記事に紹介されたが、その調査では「1000機以上の米軍機が1996年に7つのコースで秘密のミッションを実施した」という。                           
 先週の朝日新聞の記事の中で、調査担当者は「永年の軍事機密の壁を打ち破った」と言っている。このグループのデータによれば、厚木基地から573機が低空飛行に出掛け、469機が岩国基地から出発したという。                     
 在日米海軍スポークスマン、ジョン・ナイランダーは、これらの飛行は通常のものだと言っている。厚木の作戦担当士官にチェックを入れた後で「米軍は少なくともこの10年間、これらの飛行を行っている。この飛行は秘密でも機密でもない」とナイランダーは語った。                                    
 批判者たちは、ジェット機の低空飛行の結果、騒音に対する苦情があることや、ガラスが割れたことなどを挙げている。新聞記事によれば、不満を述べている人達は、山岳地帯の住人が多い。                                 
 ナイランダーによれば、これらの飛行はFA18,F14、A6による「通常の低空飛行訓練」であり、時には高度200フィートで飛ぶこともある。少なくとも4本はある、色の名前をつけられた飛行コースは「ほとんど人口密集地帯を避けている」。     
 岩国基地のスポークスマンのティム・キーフ海兵大尉は、詳細な照会を上級司令部に対して行った後で、これらの飛行は機密ではないと言った。キーフは「我々は訓練で飛んでいる」と言っている。                             
 リムピースのグループの調べた数字が正確かどうかについては言及せずに、ナイランダーは、彼らのデータは国防総省に対する情報公開請求によって得られたものだ、と述べた。リムピースは、少なくとも486機が四国のオレンジルートを飛んでいる、と指摘している。彼らはまた、その他の低空飛行ルートが本州中部の山岳地帯や九州の山岳地帯、沖縄近海にもある、と指摘している。                        
 新聞記事によればリムピースは、横田基地に近い福生市の議員、厚木基地に近い相模原市の議員、岩国市の議員、佐世保基地に近い佐世保市の議員などで構成されている。  
 何人かの批判者たちは、この調査が、米軍機が日本の航空法に従うことを要求しているいくつかの地方自治体に対する支援となることを期待している。           
 日米地位協定によれば、米軍パイロットは日本の航空法の適用から除外されている。 
 関連事項だが、日本の民間航空会社のパイロットの組合は、軍用機が衝突防止装置を作動させるほど接近してくる頻度や、その危険性について調査をしている。調査結果は間もなく明らかにされる。 
HOMEMISAWAATSUGIIWAKUNISASEBOOKINAWASEAAIRSONOTA| '98-1-21/1-22