東富士演習場で高機動ロケット砲システム・ハイマース、2度目の射撃訓練
ロケット弾12発を発射
北富士演習場では155ミリ榴弾砲の発射訓練

画面中央の白い光点が、ロケット弾。国道469号線を超えて飛んで行った(26.5.20 木元 撮影)
まさに、「富士を撃つ」光景が繰り広げられた。
米海兵隊の155ミリ榴弾砲は5月13日、日本通運の貨物船「ひまわり7号」が那覇から横浜ノースドックに運んで来たもので、即日、北富士演習場へ運ばれて行った。
防衛省の4月17日付発表によれば、訓練期間は5月18日から27日までの10日間、訓練規模は中隊レベルで人員300名、車輛約40両、砲数6門と発表されている。5月20日も午前中は発射音が響いていた。
一方、東富士演習場では昨年10月に続いて、高機動ロケット砲システム・ハイマースの2度目の発射訓練が行われた。昨年10月には「今回限り」としていたのを、4月11日に小泉防衛相が御殿場市を訪問、勝又正美市長らと会談。26年度内に2回以内の訓練、交通規制を午前と午後30分以内に制限するということで「合意」した。
5月20日の訓練では午前中は交通規制はしたものの、「米軍から安全に射撃できることが確認できなかったため射撃しなかった」(「産経」電子版5月20日)と報告があった。現場では米軍のコンピューターの故障という情報も飛び交っていた。
午後は13時から国道469号線を30分間通行止めとし、2輌持ち込まれたハイマースが12発のロケット弾を発射。ロケット弾が音速を超える時の衝撃音が鳴り響いた。
発射地点付近では静岡の人々約70名が集まり抗議の声をあげていた。

国道469号線を走行する陸自車輛。背後が東富士演習場。右端の人々は報道陣(26.5.20 木元 撮影)

南関東防衛局が設置した「迂回路」の看板(26.5.20 木元 撮影)

国道469号線の警戒にあたる自衛官(26.5.20 木元 撮影)

地元静岡の人々の抗議行動(26.5.20 木元 撮影)
また、「富士にミサイルやめて!の会」は、現場で東富士演習場を所管する南関東防衛局の職員に以下の内容の要請書を手渡した。
要請書 2026年5月20日
日本国首相 高市早苗様
防衛相 小泉進次郎様
富士にミサイルやめて!の会
米軍ハイマ―ス射撃訓練の実施に抗議し、その中止を求める 要請書
本日、沖縄の米海兵隊は東富士演習場で国道469号線を封鎖してハイマ―ス射撃訓練を強行しました。私たちはこの訓練の実施に抗議し、その中止を要請します。
このハイマース訓練は2025年10月の訓練に続くものですが、米軍の意向を受けた防衛省は年数回の実施を求めています。昨年、地元の2市1町などは「今回限り」を条件に実施を受け入れましたが、今回の実施はこの意向に反するものです。
防衛省は昨年のハイマース射撃訓練に関して「騒音は104移転訓練を下回る」「迂回路の渋滞は確認されず」などと地元に報告していますが、それはハイマースの衝撃波や迂回による困難を隠蔽するものであり、詭弁です。
東富士では沖縄県道104号線封鎖射撃訓練の移転訓練が行なわれていますが、今回のハイマース射撃訓練は東富士での米軍訓練の強化であり、「米軍東富士演習場全面返還」を求める「地元の悲願」に反しています。
東富士には東富士演習場地域農民再建連盟と防衛施設庁との間で1967年に結ばれた「東富士ミサイル基地化否定の確約」があり、これはロケット弾を含むミサイルの持ち込みを禁じたものです。米軍ハイマースの射撃はこの約束に反しています。ハイマース訓練を恒常化してはなりません。
2026年3月には富士駐屯地に25式高速滑空弾という長射程ミサイルが配備されましたが、私たちは、富士の地が攻撃の拠点、加害の拠点となること、そして攻撃されることを拒否します。東富士演習場でのミサイル、ロケット弾訓練は即、中止すべきです。
日本政府はミサイル軍拡ではなく、平和外交を進め、米軍基地の撤去に取り組み、富士を軍事基地のない平和な大地とすべきです。
(木元 茂夫)

防衛省の4月17日付け「お知らせ」
2026-5-24|HOME|