「木更津基地にオスプレイ修理拠点」 防衛省説明の問題点−6

ストップ!オスプレイ、私たちはだまされない(2)


木更津基地の主力はCH47輸送ヘリだ

木更津基地をオスプレイ修理拠点とするについて 「市議会基地対策特別委協議会では、防衛省側が米軍のデータを説明。墜落や死亡事故などの重大な事故の発生率が飛行10万時間あたり2.12件であることを挙げ、『現在、木更津駐屯地にも配備されているCH47が4〜5ぐらいなので安全性は高い』とした」(11.6付け朝日新聞千葉版)

ここでは、オスプレイの事故率と比較しているCH−47が、どこの所属なのかを考えてみます。事故率が10万飛行時間あたり4〜5というのは、米陸軍のCH−47についての数字です。「現在、木更津駐屯地にも配備されているCH47」といっているのだから、自衛隊のCH−47の事故率と比較しなければならないでしょう。実際に木更津基地で飛んでいるのは、自衛隊のCH−47であって、米陸軍のCH−47は飛んできません。

2007年3月に救急搬送任務に向かう那覇基地のCH−47が徳之島で墜落する痛ましい事故がありました。それ以外に、この機種の墜落事故は聞いたことがありません。71機の輸送ヘリの総飛行時間は楽に10万時間を超えているでしょう。つまり、自衛隊のCH−47は米陸軍とは比較にならないほど事故率は低いのです。もちろん、オスプレイの方が事故率が高くなります。

どこからか事故率の高い機体を引っ張り出してくるのは、オスプレイのほうが事故率が低いと思わせるトリックです。

防衛省は、自衛隊のヘリの飛行時間と事故件数は把握しているはずですし、また、把握していなければおかしい、と言えます。姑息なごまかしをやめて、自衛隊のヘリの事故率を機種別に出すべきです。

防衛省が「オスプレイは安全だ」と言ったら、それはウソです。比較対象を恣意的に決めて安全性を証明しようとする防衛省の言い分は信用できません。

(RIMPEACE編集部) 


陸自・空自合わせて71機のCH−47が全国に配備されている
(美保基地における陸自輸送ヘリコプターの配備について  平成26年9月 中国四国防衛局)


2015-11-23|HOME|