MV−22オスプレイの事故率、ベラボーだった


琉球新報が報じた最新の事故率をもとに作り直した事故率推移のグラフ。青字のクロスシャフトのデータは仮置き

1月6日付けの琉球新報一面トップに、MV−22オスプレイの昨年12月時点での事故率(10万飛行時間あたりの事故件数)が3.69であることが報じられた。米海兵隊が明らかにした数字だ。

当編集部が2.5という推定値を出したのが昨年末。1週間もたたないのに、大幅な事故率の増が明らかになった。事故の件数を2件少なく見積もっていたこと、実際の飛行時間が推定より少なかったことで、トンデモナイ差が出てしまった。オスプレイの事故率を過少に推定してしまったことの反省とともに、新しいデータをもとに、事故率の推移を作図した。

この3.69という事故率は、防衛省の「オスプレイ安全キャンペーン」がウソであることを静かに告発している。
琉球新報の記事にあるように、オスプレイの普天間配備の際の事故率が、防衛省の説明では1.93だった。それが2倍近くに増えている。
海兵隊の事故率の平均値2.45より小さいから安全だ、などという屁理屈も述べていたが、それさえ成立しなくなった。
そして、事故率の推移が驚くべきカーブを描いて上昇している。

防衛省は横田へのCV−22オスプレイの配備を発表した時にMV−22についての事故率を明らかにしていた。2014年9月時点の数字で、事故率は2.12だった。
翌月初めにクラスAの事故が起きているにも関わらず、2.12の数字を変えずに、2015年11月の木更津市へのオスプレイ修理基地の説明の際にも使っている。2014年10月以降の事故率の急激な増加に、正しい数字を自治体に示すのをやめてしまった。

まさか、米軍に最新の事故率を聞いていない、などとはいうまいな?「スムーズな防衛協力」のため、といっていた安保法制が成立したら、オスプレイの事故率の数字が米国から出てこなくなった、ではトンだ笑い話だ。

(RIMPEACE編集部)


2016-1-9|HOME|