オスプレイの事故回数、防衛省は知っているのだろうか?

MV−22オスプレイの昨年12月時点での事故率(10万飛行時間あたりの事故件数)が3.69、飛行時間が21万4千時間、と海兵隊が明らかにした(2016.1.6 琉球新報)

簡単な計算で、昨年12月時点で、MV−22オスプレイのクラスAの事故は8件起きていることになる。
2014年9月の時点でMV−22オスプレイの事故回数は4回、というのが防衛省の説明だった。2014年10月1日にアラビア海でオスプレイが着水、そのあと7か月のインターバルで2回、クラスAの事故が起きた。4+3=7で、8件にはならない。どこかにオスプレイのクラスAの事故が隠れているのかもしれない。

防衛省が木更津市などに説明している時に使う「事故率2.12」は、クラスA事故4件から導き出した数字だ。実は5件あった、などということになったら、防衛省は意図的に事故率を小さく自治体に話していることになる。そんな「濡れ衣」を着せられないように、クラスA事故について防衛省はまず、データをきちんと集めることだ。3回も続けて起きているクラスAの事故についてシカトして事故率の計算に組み込まないようなことでは、木更津でも佐賀でも横田周辺自治体でも「オスプレイは安全だ」と言っても信用されないのは当然だ。

1月9日に作った事故の変遷グラフには、もし隠された事故が2012年にあれば、こんなカーブになる、というものを出した。事故率が飛行時間とともに右肩上がりで上がっていくオスプレイの危なさを示すものだ。

(RIMPEACE編集部)


2007年以降のMV22クラスA事故をCarlton Meyer氏のV-22 Class A Mishapsから抜き書きした。
左列の番号と、防衛省のデータは、当編集部。


2016-1-9|HOME|