騒音測定を理由に、木更津にオスプレイ飛来


08:35に着陸したオスプレイ(EP/00)。ハンガー前まで移動した後、騒音測定には全く関与しなかった


08:50に着陸し、そのままホバリングを始めた2機目のオスプレイ(EP/11)

木更津市側の要望で、木更津基地の主力機CH47との騒音比較のため、という名目で10月24日、オスプレイが2機木更津基地に飛来した。普天間基地の米海兵隊オスプレイ24機と 陸自が導入しようとしているオスプレイ17機の大がかりな整備を、木更津基地内で行おうという日本政府の方針を地元自治体に「理解」させるための手段としての実機派遣だ。

2機飛来したうちの1機はしかし、騒音測定には全く関与しなかった。先に飛来したにもかかわらず、測定時間中、ハンガー前から動かなかった。2機目が着陸してすぐにホバリングを開始し、10分後には離着陸やローパス を行う場周経路の飛行に移った。そして離着陸を3回、ローパスを4回繰り返した後、さっさと木更津から引き揚げて行った。2機目の木更津管制圏内の滞在は40分ほどだった。


ホバリングのあと、木更津基地の固定翼用の場周経路を飛ぶオスプレイ(EP/11)。09:30に木更津を離れ、横田方面に去った

このあと、陸自のCH47がホバリングやローパスを行い、同一条件での騒音データの採取に協力した。
これで、木更津基地へのオスプレイ飛来の名目である騒音比較のデータ蓄積は終わったはずだったが、1機目のオスプレイ(EP/00)はじっと木更津基地にとどまっていた。

このオスプレイが動き出したのは12時半で、南に向かって飛び、20分後に戻ってきた。その後15分間のフライトを2回行い、2時前に木更津を離陸して横須賀上空から相模湾に抜け るルートで横田に向かったとみられる。

市長や議員を載せて「オスプレイの安全性」をアピールするのが今回の木更津飛来の真の目的だったのではないか?
短時間、地元の主だった人間を乗せても、それで「オスプレイの安全性」が担保されるはずもないのだが。機体の安全性は、事故の真摯な反省と思いきった計画変更(取りやめ)でしか 得られないだろう。

(RIMPEACE編集部)(2016.10.24 撮影)


12:30に離陸したオスプレイ(EP/00)。木更津市長を載せているとみられる。南に向い20分後に戻ってきた。


2016-10-24|HOME|