ケーブル切断事故裁判、証言から(2)
キャンプ・レジューン基地では、1年前にイタリアでケーブル切断事故を起こしたパイロットの軍事裁判が続いている。ロイター通信・AP通信の報じる記事から、これまでオープンにされていなかった証言内容を紹介する。
「高度計が作動しなくなり、また午後になって霞が視界を妨げたために、パイロットは事故の直前に、一度は低空飛行を止めるところだった」「目印にしていた橋が、霞で見えなくなった」(事故機の後席に搭乗していた電子戦士官)
「離陸直後に、高度計が正常に働かなかった。しかしパイロットは高度を上げた。すると高度計が動きだした」(同)
・RIMPEACE編集部のコメント
この高度計は、事故後の再現調査の際に、高度をゼロにしても650フィートを指したまま止まってしまうことがあった。事故の大きな誘因の一つとも言えるが、基本的な計器に不備があったとき、それでも飛んでしまうという米軍の体質の問題でもあろう。岩国基地沖に墜落した海兵隊のハリアーが、飛行前に方向舵が極端に重かったが飛んでしまったことと共通するところがある。
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