博多入港の米揚陸艦、核搭載の有無を福岡市問い合わせ

3月16日、博多港に米海軍ドック型揚陸艦ラシュモア(LSD47)が入港した。
強襲揚陸艦ボノム・リシャール(LHD6)戦闘群の一員で、ペルシャ湾から米本国に戻る途中に博多に寄港した。ボノム・リシャール はバリ島付近にいて、ハワイ近海で合流すると見られる。

福岡市は、「事前協議がなくても核兵器搭載の可能性がある」として、3月上旬に核兵器搭載の有無を外務省に電話で照会。8日に「艦船 には核搭載能力がなく、政府として(核搭載の)疑いを有していない」との回答があったという(10.3.16付 西日本新聞)

ところで日本政府は、核搭載の有無を米国に確認したのだろうか。日米で核持込の解釈に差があることを認めているのに、「政府として (核搭載の)疑いを有していない」と言ったって、自治体の問いに答えていないことは明らかだ。

実際に寄港している米軍艦に関して具体的に自治体から出されている疑問に、日本政府(外務省)はまず米政府に問い合わせるのは、 非核3原則という国是を守る公務員として当たり前のことだ。
「政府として疑いを有していない」と言って米国への問い合わせをサボるのは、職務怠慢と言うしかない。

密約問題で「詫びを入れに」来た外務省地位協定室長に、横須賀市長が「20年も前の米国の発表を担保に、積んでいないという説明では、 根拠に乏しいと言うしかない」と言ったのは当然だ。
密約問題でこれまで国民を欺いてきた政府当局が、その誤りを反省するというのなら、口先だけで言い募るのではなく、今後は非核3原則 の遵守について、米国に積極的に働きかけることが償いの第一歩だということは、誰もが感じていることだ。

(RIMPEACE編集部)


博多港に入港する揚陸艦ラシュモア(2010.3.16 読者撮影)


2010-3-19|HOME|