ノースドックに陸軍舟艇が運ばれてきた

 8月25日午前11時、普段はディエゴガルシアにいる事前集積艦のストロング・バージニアンが横浜ノースドックに入港した。4隻の上陸用舟艇が甲板に固定されている。
外務省から横浜市に通告があった、米陸軍の舟艇、曳船、はしけ合わせて30隻を1年間かけてノースドックに運び保管するという動きの第1段だ。
今回乗ってきた舟艇は、いずれもUS ARMY LCUと書かれている。4隻の名前は
CEDAR RUN (LCU-2010)
CHICKASAW BAYOU (LCU-2012)
CONTRERES (LCU-2015)
PERRYVILLE (LCU-2034)
で、35番まである2000クラスLCU(上陸用舟艇)だ。
報道では、イラク攻撃のための備蓄という見方が紹介されていたが、本当だろうか。もしイラク関連ならば、より近いディエゴガルシアに運ぶのが普通だろう。30隻もの舟艇などが「活躍」するのは、戦闘中に陸軍物資を陸揚げする局面だ。港が破壊されていたり、単なる海岸に物資を揚げるときに必用な舟艇ばかりだ。横浜という地理的な意味、海からの補給がポイントとなることなどを考えあわせると、今回の動きは朝鮮半島「有事」に向けた備蓄と見たほうがいいのではないだろうか。
運んできたストロング・バージニアンは、港の無いところに港を作り物資を揚陸させるための資材を積んだ船だ。この船が、30隻の舟艇がノースドックに搬入された1年後に、自らもノースドックに常駐するようになったら、それこそ米軍の攻撃(侵略)のベクトルは朝鮮半島に向いている、ということになる。



ノースドックに接岸したストロング・バージニアン。左は補給艦ナイアガラフォールズ。



4隻の舟艇を積んできたストロング・バージニアン

'2002-8-25|HOME|