音響測定艦ロイヤル、横浜ノースドックに入港
新型AGOS艦、全て太平洋艦隊に配備か


ベイブリッジをくぐり、横浜ノースドックに初寄港するロイヤル(2004.12.14 撮影)


2隻並んだ音響測定艦。左はインペッカブル(2004.12.14 撮影)

ビクトリアス級音響測定艦ロイヤル(LOYAL,T-AGOS 22)が、12月14日正午過ぎに横浜ノースドックのGバースに入港した。Eバースのインペッカブルと並んでいる。

ロイヤルは4隻造られた双胴のビクトリアス級の4番艦、その他の双胴音響測定艦は最新型のインペッカブルだけだ。同クラスの4隻のうち、エイブル(T-AGOS 20)とロイヤルは大西洋艦隊のもとに配備されていた。ビクトリアス(T-AGOS 19)とエフェクティブ(T-AGOS 21)は、ノースドックの常連であり、太平洋艦隊の海域に配備されている。ジェーン年鑑によれば、エイブルは2003年7月に退役した。残ったロイヤルが太平洋艦隊のもとに配属されたとしたら、インペッカブルを含めた現役最新鋭の音響測定艦がすべて太平洋に、具体的には日本近海などに集められたことになる。

音響測定艦の主要な任務は、曳航ソナーなどを使って潜水艦の位置をリアルタイムで特定することだ。中国海軍の中国沿岸への封じ込めが、米海軍の中長期の目標であろう。中国原潜の動きを知るための資産を沖縄からフィリピンにかけての海域に投入することは、戦術的にもまっとうなことなのだろう。

音響測定艦はMSC(軍事海上輸送軍)に属する。MSCの極東司令部がある横浜ノースドックには、これからも交代で音響測定艦が寄港するだろう。横浜ノースドックは、米中のせめぎあいが直ちに反映される基地となっている。

(RIMPEACE編集部)


みなとみらい地区からの撮影。艦首の「LOYAL」という文字が判別できるだろうか?


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