音響測定艦横浜に2隻。任務に展開するパターンは?


戦闘補給艦コンコルドの前に移動した音響測定艦エフェクティブ


ケーブルの出し入れ作業がやりやすいBバースに入ったビクトリアスと、ケーブル巻きとり用の「大糸巻き」(4月10日 撮影)

空母リンカーンへの支援の後、居続けるコンコルドをはさんで、4月10日には2隻の音響測定艦が、横浜ノースドックに停泊していた。3月21日から停泊中のエフェクティブが、Bバースからノースドックの先端の方に移動し、空いたBバースに同型のビクトリアスが入っていた。

インペッカブル以外の3隻の音響測定艦は、ノースドックに戻ってくると、L字型の埠頭を利用して曳航ソナーの巻取りを行うために、Bバースに入る。そして出港前にまたケーブルを巻きとってから埠頭の先端に移動し、その数日後に出港することが多い。
インペッカブルだけは、巻き取り用の糸巻き型の器具をバージに載せて船の後ろに置いて作業をするので、Bバースには入らない。

2005年11月の海軍作戦部長による低周波アクティブソナー(LFA)の環境への影響についての報告書の中に、LFA搭載艦の基本的な任務展開パターンが出ていた。

「まとも」に動くようになってからのインペッカブルのパターンだが、他の3隻の音響測定艦もこれに近いパターンで動いていると思われる。
前後に4日半の移動日を含む七週間の任務航海を年に6回、その間、6日間の寄港を4回、16日間の寄港を1回、そして31日間のオーバーホールが1回入る。

1月に音響測定艦が全艦集合したために、パターンに若干変化が起きているのかもしれないが、エフェクティブの1月半ば以降の在港状況は、この基本パターンに近い。
ビクトリアスも前回横浜を出てからほぼ7週間で戻ってきたことになる。次に戻ってくるのはロイヤルということになる。

昨年の前半までは、一勤二休だ、などと言われていたインペッカブルや、もう1隻のLFA装備艦コリーショウエスト、そして小型のLFAを配備する予定の他の3隻の音響測定艦、これらの配備スケジュールなども載っているこの報告書と、横浜ノースドックとの関係については、稿を改めて触れてみたい。

(RIMPEACE編集部)

[参考文書]“DRAFT SUPPLEMENTAL ENVIRONMENTAL IMPACT STATEMENT FOR SURVEILLANCE TOWED ARRAY SENSOR SYSTEM LOW FREQUENCY ACTIVE (SURTASS LFA) SONAR” - NOVEMBER 2005
は、次のアドレスから読むことが出来る。
http://www.surtass-lfa-eis.com/Impactstate05.htm


1月に寄港していたビクトリアス。「糸巻き」からケーブルをまきこんでいる(1月27日 撮影)


'2006-4-11|HOME|