横浜ND、音響測定艦の出入


ビクトリアス寄港の翌日、ケーブル状のパッシブ・ソナーがバージの上のリールに巻き取られた(09.6.1 撮影)
 

久しぶりの音響測定艦の入港となった5月21日のエフェクティブ(T-AGOS 21)に続き、ビクトリアス(T-AGOS 19)が5月31日に横浜ノースドックに 寄港した。2ヶ月ほど音響測定艦の姿が見えなかったノースドックに、2隻が同時に在港することになった。

ビクトリアスは2月23日にノースドックを出港して以来だから、98日目の入港だ。
音響測定艦の居場所は普通オープンにはされない。しかしこの98日の間のビクトリアスの哨戒海域は、おもいがけないことから判明した。 出港から間もない3月4日と5月1日に、黄海で航行中に中国関係の船舶から妨害を受けた、とペンタゴンが発表した。
ビクトリアスはおそらく80日以上黄海に滞在して、中国海軍の艦船の音響データを収集していたと思われる。

横浜ノースドックに6月始めにいたエフェクティブとビクトリアスのほか、5月22日にはロイヤル(T-AGOS 22)がホワイトビーチに停泊しているのが 確認されている。またエイブル(T-AGOS 20)が駆逐艦マスティンと5月末に海上で訓練を行っている。マスティンの動きを考えると、エイブルも沖縄 近海にいたと推定される。

残る1隻の音響測定艦インペッカブル(T-AGOS 23)の動きは不明だが、4月に半月以上佐世保に滞在していたことを考えると、黄海から東シナ海、南シ ナ海のどこかにいるのではないか。
横浜ノースドックを準母港とする米海軍の音響測定艦が全部、ノースドック出港後は中国の沖合いに展開していると見て間違いないようだ。

(RIMPEACE編集部)


ノースドック出港前にEバースに移動したエフェクティブ(左)と並ぶビクトリアス(09.6.3 撮影)


2009-6-6|HOME|