セーフガード、横浜NDに現れる



横浜ノースドックのDバースに入港した救難艦セーフガード(09.10.14 撮影)
 

米海上輸送軍(MSC)所属の救難艦セーフガードが横浜ノースドックに入港しているのが、10月14日に確認された。この船は13日には横須賀基地沖合の錨地に 停泊していた。

セーフガードは9月25日に古巣の佐世保に入港し、その後9月27日出港、10月2日入港、同7日出港、8日入港、12日出港と、細かな入出港を繰り返していた。
その間、高知港への10月7日から10日までの寄港を画策していたが、入港直前にキャンセルした。台風接近のためかと思われる。

高知港へのセーフガードの寄港の打診に対して核兵器搭載の有無を高知県から照会された外務省が「搭載能力がない以上、核兵器を搭載していないことに政府として疑いを有 していない」と回答したとのことだ。
新政権のもとで「核搭載艦船の一時寄港は核持ち込みにはあたらない」(その結果、事前協議の対象にはならない)という日米の密約の有無を外務省自身で調査することにな り、「事前協議が無いから核持ち込みは無い」という理屈が通らなくなった。「核搭載能力無し」を根拠に「核兵器を搭載していないことに疑いを有していない」というのは、 救難艦セーフガードのように見るからにトマホーク・ミサイルを発射しそうもない船に対しては、一定の説得力はもつだろう。

でもトマホークを何十発も装備できる駆逐艦や巡洋艦、原子力潜水艦については、核トマホークが搭載可能だ。核トマホークはいまだに全部は廃棄されていない。
「核兵器を搭載していることを疑わなければならない」米軍艦船が寄港を打診してきたときには、日本政府(外務省)は米国政府に「非核」の証明を求めなければならない。

見るからに核兵器を積んでなさそうなセーフガードの寄港打診に対して、それでも核兵器を搭載していない根拠を求めた高知県とセーフガードの名前は、外務省の「新たな 回答」とともに非核三原則の徹底を求める人たちに長く記憶されるだろう。

高知港への寄港をキャンセルしたセーフガードは、核搭載の有無を照会されそうもない米軍基地への寄港を選んだのだろうか?
12日に佐世保を出たセーフガードは13日に横須賀、そしてその翌日には横浜ノースドックに寄港した。

(RIMPEACE編集部)


横須賀基地沖の錨地に停泊したセーフガード。左はソマリア沖に向け出港する「たかなみ」(09.10.13 撮影)


2009-10-14|HOME|