横浜NDに長期間停泊するようになったグリーンデール


ノースドックを出港する1日前のグリーンデール(2010.7.28 撮影)


(左)出港後のノースドックと、(右)川崎港に入港中のグリーンデール(2010.7.30 撮影)


ノースドック入港の日に車両を下ろすグリーンデール(2010.7.20 撮影)
 

米軍の車両の搬出入のため7月20日に横浜ノースドックに入港した自動車運搬船グリーンデールは、翌日までに積み下ろし、積み込み を終えた後も、ノースドックから動かなかった。
何も出し入れをしないままにローディング・ブリッジを降ろしたままだったグリーンデールは、入港10日目の29日に川崎港に向けて ノースドックを出た。

こんなに長期間大型貨物船がノースドックに滞在するようになったのは2010年4月以降のことだ。4月にもグリーンデールが入港 9日目までノースドックに停泊していた。

グリーンデールはMSCにチャーターされて米本国の西海岸と釜山、那覇軍港、横浜ノースドックを結ぶように航行している。
この船が平均して2ヶ月に1回のペースでノースドックに寄港するようになったのは、08年8月からだ。09年には6回、今年に入っ てからもすでに5回寄港している。2010年の始めまでは、ほとんどが1〜2日の滞在で車両などの積み下ろしが終わるとそそくさと 出て行ったものだ。

今年から入港期間が長くなったのは、ノースドックへの音響測定艦の寄港がゼロになったことと関係があるかもしれない。
大型貨物船の停泊は、積荷の展開の関係でノースドック先端のHバースが使われる。このHバースを音響測定艦もよく使っていた。
太平洋を往復するコースで運航しているときに、どこかで時間調整や休養のための停泊地が必要になってくる。
音響測定艦5隻の寄港日数合計が年間300日程度だったのが、2010年にはゼロとなっている。大型 貨物船の航海と航海の間の期間をノースドックで過ごさせる自由度が増したことは確かだ。

新しい航海レグに入ったグリーンデールの行き先も気になるところだ。今回は相模補給廠の小部隊の展開で用いるであろう軍用車両10台 足らずが積まれている。この船がどこに向かうかは、在日米陸軍の部隊の派遣先を示唆することになる。
29日に川崎港に入ったグリーンデールは、翌30日夜に川崎を出港して、名古屋港に向かった。名古屋には31日に入り、その日のうち に出港した。この後の動きは、いまのところ不明だ。

(RIMPEACE編集部)


ノースドック入港前に那覇軍港に寄港したグリーンデール(2010.7.17 田村 順玄 撮影)


2010-7-31|HOME|