海洋調査船、半年ぶりに横浜ND寄港


横浜ノースドック寄港翌日の海洋調査船サムナー(T-AGS 61)。コンテナ4つが積み込みを待っている(2013.9.29 撮影)


クリーム色のコンテナがサムナーに積み込まれていく(2013.10.2 撮影)

9月28日に、米海軍パスファインダー級海洋調査船サムナーが白い船体を横浜ノースドックのFバースに着けた。海底の地図作成や海中の温度分布を調べる、と言われるが横浜ノースドックに 寄港したのは4月のヘンソン(T-AGS 63)以来だ。

サムナーは10月4日午後に出港したが、寄港中にコンテナを4つ、ノースドックの岸壁から船内に積み込んだ。生鮮食料品などは段ボールに入れてバラ積みで搬入される。このコンテナの中身は 海洋調査船の任務に係る電子機器、聴音機器などがユニット化されて入っているのではないだろうか?

もともと佐世保に寄港することが多いパスファインダー級海洋調査船がノースドックに寄港する頻度は大きくない。この10年で10隻だ。
2005年9月にパスファインダー級海洋調査船が2隻同時にノースドックに入港した。その後2007年から年に一回のペースで寄港していた同級海洋調査船は、大地震があった2011年に は寄港しなかった。そして2012年から年2回のペースとなる。

潜水艦の動きが激しい東シナ海に近い佐世保に、同級海洋調査船が多く寄港するのは当たり前だ。では、横浜ノースドックに来るのは何のためだろうか?
地理的に見て本州東部の海域での潜水艦の動きを警戒して、海底などに設置した音響観測機器の回収に当たっている可能性がある。2011年の大地震で破壊された本州東部海域の観測網を設置し 直して、2012年からは年に2回点検回収の後に横浜ノースドックに寄港するようになったと考えられないだろうか。

ノースドックにコンテナ化されたユニットが保管されて、パスファインダー級海洋調査船がそれを積んで再び出港するのは、音響測定艦が佐世保に移動した後も、ノースドックが潜水艦の音響 データを解析する拠点の一つになっていることをうかがわせる。

(RIMPEACE編集部)


出港直前のサムナー。マストに信号旗が掲げられている


前部デッキに青とクリーム色、後部デッキにクリーム色のコンテナ2基が積み込まれている(2013.10.4 撮影)


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