横浜ND、タグ・揚陸艇の動きが増大


バージの上の大型クレーンで水上から引き揚げられたST(2017.3.9 読者 撮影)


横浜港内を動き回るWT(2017.3.9 星野 潔 撮影)

 横浜ノースドック(ND)に備蓄保管されている陸軍揚陸セットの各種タグの動きが活発になっている。

 まず、2月末頃以降、LT(Large Tug)のBGゼブロン・パイク(BG ZEBULON PIKE)で点検修理などの作業が行われているようだ。3月8日には、操舵室上部から消防艇のように放水を 行っている姿も見られた。なお、ゼブロン・パイクと並んで係留保管されていたLTのMGナサナエル・グリーン(MG NATHANAEL GREEN)は、昨年11月前半以降、NDから姿を消したまま だ。

 3月9日には4隻のST(Small Tug)のうち3隻が、クレーンバージによって陸上にあげられた。STはもともと陸上に保管されていたのだが、昨年9月26日にクレーンで海面に降ろされ ていたものだ。
 3月10日には、陸上保管されていたLCM(Landing Craft Mechanized)がクレーンバージによってすべて海面に降ろされた。
それによって、STやLCMなどが保管されていたエリア周辺の海面には9隻のLCMのほか、WT(Warping Tug)が4隻、CF(Causeway Ferry)とSLWT(Side Loadable Warping Tug)が1隻、密集して並んで浮かんでいるという状態になった。

クレーンバージは、STの陸揚げとLCMの海面への移動を終えると、定位置のDバース付近に戻った。  また、3月9日と10日には、米兵たちが複数のWTを動かして横浜港内に繰り出した。同時に3隻のWTが横浜港内を動きまわる姿が目撃されている。瑞穂埠頭の先端を越えた沖合や、 海上保安庁が使用している新港埠頭の近くまでWTが足を伸ばす場面もあった。
 横浜港が、市民に無断で米軍タグの訓練水域として使用されているのである。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


WTやSTなどが集まる水面に降ろされるLCM(3.10 頼 和太郎 撮影)


2017-3-14|HOME|