陸軍パイプラインセット、少しずつ韓国へ移動

9月9日、ノースドックでオリエントシールド演習に向かう米陸軍の装備が陸揚げ・搬出されているときに、米陸軍にかかわる別の動きが横浜港本牧埠頭でもあった。
相模補給廠に備蓄されているIPDS(Inland Petroleum Distrbution System,内陸部燃料運搬システム・俗称パイプラインセット) のごく一部が、また民間コンテナ船に積み 込まれた。



9月9日正午過ぎ、APL CHINAの船首に近い部分にパイプラインセットの一部、おそらく10個前後が積まれていた(2017.9.9 頼 撮影)

本牧埠頭D突堤のAPL専用埠頭D4についたコンテナ船APL CHINAにパイプラインセットの一部が積み込まれた。
APLのスケジュール表によれば、この船は翌朝離岸してプサン経由でウラジオストックなどロシアの港に向かう。米軍のパイプラインセットがロシアに向かうことはちと考えづらいの で、このセットはプサンで下ろされるとみて間違いないだろう。


8月20日、APL SINGAPORE に積み込まれたパイプラインセットの一部(8.20 星野 撮影)

APLのコンテナ船にパイプラインセットの一部が積み込まれたのは初めてではない。8月20日にはプサンから米西海岸コースをたどるコンテナ船にやはり積み込まれている。

その翌日には、トレーラーでパイプラインセットが本牧D4のコンテナバースに運び込まれている。



8月21日、APLのバースに運び込まれたパイプラインセットのコンテナは、積み込み待機の置き場に積み重ねられた(8.21 頼 撮影)

この間、細々と続くパイプラインコンテナの相模補給廠からの搬出を最初に確認したのは金子豊貴男相模原市議で、7月19日に補給廠前の西門通りから16号に入る車列を見つけた。
それから2か月弱、大量に補給廠にあるコンテナの一部を、せいぜい10個単位で運びだして韓国に送る意味は何なのだろうか?補給廠に備蓄しているパイプラインセットの半分でも 韓国内の米軍補給基地に移動させるとすれば、気が遠くなるようなスローペースと思えるのだが。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


相模補給廠の西側の野積み場に並んだパイプラインセットのコンテナ(白っぽく見えるもの)。これでも備蓄されている半分ほどだ


JR横浜線に沿った野積み場に並んでいる同種のコンテナ(2012.12.8〜9 頼 撮影)


2017-9-14|HOME|