高速輸送艦グアム、半月以上滞在後ノースドックを出る
ノースドックGバースに半月以上滞在していた高速輸送艦グアム
グアムへの積み込みを待つ海兵隊のコンテナ(2018.2.23 撮影)
3月12日の朝、高速輸送艦グアムが横浜ノースドックを出港して那覇軍港に向かった。
今回、グアムが横浜に入港したのは2月23日の昼頃のことだった。それ以来、半月以上にもわたってノースドックのBバースに居座り続けた。
沖縄を拠点として、沖縄以北の東アジアの米軍基地を結ぶ米海兵隊の日常的な輸送手段として使用される高速輸送艦としては、「前任」のウエストパック・エクスプレスの運用形態から
考えると、横浜への異例の長期滞在だった。
今回のグアムの入港前、2月19日頃からノースドックのBバース付近には、小型コンテナなどの物資などが並べられ始めた。
2月20日には、砂漠塗装のバギー(UTV:Utility Task Vehicle)2台が、トレーラーに載せられてBバース付近に運び込まれた。昨年12月27日にグアムがノースドックに入港し
た時に、沖縄から持ち込んだものと同一の車体だろう。
このバギーは、昨年2月から海兵隊への配備がはじまった最新装備だ。オスプレイやCH53Eヘリに積んで運搬することもできる、軽量小型の全地形対応車だ。
小型ではあるが、4人の兵士もしくは1500ポンドの荷を運べるという。今回は、キャンプ富士の演習での使用が一段落して、沖縄に送り返すことになったのだろう。
さらに、2月22日頃には、ハンビーなど海兵隊の車両が複数、ノースドックに並べられていることも確認された。
入港当日の2月23日の午後には、給油用のバージ「第十一福祐丸」がグアムへの給油作業を行っていた。
しかしその後、Bバースに並べられたコンテナなどの物資を積み込むことも無いまま、グアムはBバースに居座り続けた。その間、バギーがノースドックを走り回っている様子も目撃
されている。
Bバースに並べられた小型コンテナなどがグアムに積み込まれたのは、天候の崩れた3月5日の午前のことだった。だが、その後も、バギーはノースドックに置かれて走っている姿も
目撃されており、あたかもノースドック内の移動手段として用いられることになったかのようだった。
結局、ようやくグアムが出港したのは3月12日のことだった。
今回、グアムが横浜に半月以上もとどまったのは、なぜだったのだろうか。
(RIMPEACE編集部 星野 潔)(星野 撮影)
トレーラーでノースドックに搬入された砂漠迷彩のバギー(18.2.20 撮影)
ノースドック内を走り回るバギー(18.3.10 撮影)
2018-3-17|HOME|