横浜NDに白装束FA18現れる。クラスA事故の機体か?


白い膜でコーティングされたFA18(7月31日星野撮影)


米海軍安全センター資料より。下線部が6月7日に発生したグアム近海でのFA18EのクラスA事故にかんする記述。

7月23日から27日までの間に、横浜ノースドックに、白い膜でコーティングされたFA18戦闘攻撃機が運び込まれた。

7月24日に原子力空母ロナルド・レーガンが横須賀に戻ってきている。今回ノースドックに出現したFA18は、原子力空母の中でラッピングされ、横須賀軍港でバージに乗せられて横浜に運び 込まれたものだろう。

米海軍安全センターHPに掲載されている資料によれば、今年6月7日、西太平洋のグアム島近海で、カタパルトから離陸直後のFA18Eスーパーホーネットに火災とエンジン故障が発生し、 片方のエンジンで帰還するという事故が起きている。クラスAに分類される大事故だ。

空母レーガンがが横須賀を出港したのは5月29日、艦載機の着艦資格(CQ)取得訓練が四国沖の訓練空域で行われたのが6月1,2日だ。そのあとレーガンは6月中旬にグアム近海で行われた 米印日合同演習マラバール2018に参加している。
事故当日の6月7日にグアム近海にいた空母はロナルド・レーガンだ。事故を起こしたのはロナルド・レーガンの艦載機で、ノースドックに運び込まれた白装束のFA18こそ、事故機のスーパー ホーネットだろう。

横浜ノースドックに寄港する自動車運搬船か、あるいは別の貨物船に載せて、米本土に送り返そうというのではないか。

ロナルド・レーガンの艦載機として使用されているFA18は、日本各地を日常的に飛行している戦闘攻撃機だ。このスーパーホーネットがエンジンにかかわるクラスA事故を起こしたことを、 米軍は日本政府に報告したのだろうか。日本政府は米軍に事故にかんする詳細な情報を求めたのだろうか。事故の内容は、日本社会で発表されたのだろうか。

とりわけ今年3月にロナルド・レーガンの艦載機の移転が完了したとされる岩国市をはじめ、FA18が飛来する自治体や地域の人びとに事故の報告はなされたのだろうか。事故報告書はまとめら れたのか、公開されたのか。事故原因の究明と安全対策は行われたのか。

6月の事故について日本社会には何も知らせないまま、何ごとも無かったかのようにして、事故処理が進められているのではないか。

もしもそうであるならば、それによって危険に曝されるのは、市民の生命と安全だ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔))


横浜ノースドックに置かれたFA18。斜め上方は、高速輸送艦グアム(7月31日星野撮影)


ノースドック中央部に置かれたFA18(7月27日 頼 撮影)


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