米軍ヘリ、ノースドック内で好き勝手に離発着


ノースドックの車両などの集積場に並ぶ米陸軍ヘリ・ブラックホーク。翌日、この場所から離陸した。(18.8.29 撮影)

陸の日米合同演習オリエントシールド開始前に、横浜ノースドックに米陸軍部隊の装備が船積みされて到着した。主要な積み荷は各種軍用車両、コンテナ、ヘリだ。
陸軍の多用途中型ヘリUH60ブラックホークが5機、クレーンで貨物船内から吊り上げられ、ノースドックのEバース奥の広場に並べられた。

8月30日と31日に分けて、ブラックホークは合同訓練が行われる群馬県の相馬原演習場に向けて横浜ノースドックから飛び立った。
30日に飛んだのは、赤十字のマークが黒い機体に目立つレスキューヘリ2機(UH60L、機体番号 26491、26502)だった。
ノースドックにおろされた米軍のヘリやオスプレイの例に違わず、飛行場の設備も何もない「広場」から飛び立っていった。安全装置は近くに待機する消防車が1台だけだ。

米軍機が航空法の大部分の条文の適用除外になっているために、明確な法律違反と指摘されはしない。しかし、好き勝手なところに離着陸することが及ぼす危険性が大きいからこその航空法による 制限だ。その制限を無視して、ノースドック内の様々な場所で、離着陸を行い、ストップアンドゴーなどの訓練も行っているのが米軍機だ。




@:2018.4.5 CV22オスプレイ 横田基地に向けてノースドック先端付近から離陸。消防車1台のみ待機。
A:2018.8.30 今回のブラックホークの離陸。このあと横浜港内を100メートル以下の高度で飛行。
B:2017.9.10 昨年のオリエントシールド参加のブラックホークが2機続けて離陸。昨年はヘリ13機がノースドックに並んだ。
C:2016.4.29 司令部前の草地で横田の空軍ヘリUH1が兵士の吊り上げ訓練を実施。米軍ヘリがストップアンドゴー訓練を繰り返す場所。吹き流しがあり「常設ヘリポート」もどきだ。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)(写真はすべて 頼 撮影)


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