音響測定艦ビクトリアス、横浜ノースドックに約10年ぶりの入港


タグボートに押されて接岸した音響測定艦ビクトリアス。停泊地点の近くには、黄色いタクシーの姿も見られた。


入港直後、ビクトリアスにクレーンが横付けして何やら作業を行っていた。(19.1.26、星野撮影)

 1月26日、音響測定艦ビクトリアス(T-AGOS-19)が横浜ノースドックに入港した。ビクトリアスが横浜に姿を見せるのは、2009年6月以来、約10年ぶりだ。

 音響測定艦は、長い曳航ソナーを引いて潜水艦の動きを探知する特殊任務船だ。10年以上前、米軍は沖縄近海から東シナ海海域を哨戒するために横浜ノースドックを音響測定艦の拠点として 使用していた。その頃は横浜に音響測定艦が頻繁に出入りし、米軍の保有する4隻の現役の音響測定艦が横浜ノースドックに勢揃いして接岸することもあった。

 しかしその後、米軍は佐世保を音響測定艦の「溜まり場」とするようになった。そのため、この10年近くの間、横浜に音響測定艦が入港したのは2012年8月のロイヤル1隻だけだ。

 ところが昨年2018年7月、音響測定艦インペッカブルが2009年10月以来久しぶりにノースドックに姿を現した。今回入港したビクトリアスも、昨年10月28日に横須賀に寄港して いる。
 インペッカブルは11月にも3日間寄港し、さらに12月22日から1月18日にかけても横浜に滞在していた。

確かにこの10年ほどの間にも、横須賀には3年に1度程度、音響測定艦が入港することはあった。だが、最近の横浜への音響測定艦の頻繁な寄港は、行動パターンの変化をうかがわせるものだ。 音響測定艦の配置が再び変わってきたのかもしれない。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


1月7日、ノースドックに停泊中の音響測定艦インペッカブルが給油を受けていた。手前は給油を終えてインペッカブル
から離れるバージ。奥には、これから補給を行うバージがインペッカブルに横付けしている。(19.1.7、星野撮影)


13年前のノースドック。左からロイヤル、ビクトリアス、インペッカブル、エフェクティブの4隻の音響測定艦がいる(2006年1月13日 頼 撮影)


2019-1-29|HOME|