音響測定艦インペッカブル、横浜NDに入港
3月27日、ノースドックのFバースに接岸したインペッカブル(2019.3.27 頼、星野 撮影)
3月27日、横浜ノースドックに音響測定艦インペッカブルが入港した。3月21日に音響測定艦ビクトリアスが出港してから僅か6日後のことだ。
今回、インペッカブルは3月23日に沖縄のホワイトビーチを出港して、約4日間かけて横浜にやってきた。
インペッカブルの横浜寄港は、昨年7月から数えると4回目となる。頻繁な寄港だ。
前回インペッカブルが横浜に滞在したのは、昨年12月22日から今年1月18日にかけてのことだが、インペッカブルが出港した後、僅か8日後の1月26日にビクトリアスが入港している。
約10年ぶりに、横浜に米海軍の音響測定艦が当たり前のように寄港するようになってしまった。
なお、3月27日にノースドックのFバースに接岸したインペッカブルの艦橋前のマストには、「Union Jack」旗(英国の旗ではなく、全米50州を象徴する50の星が描かれた青い旗)が掲げ
られている。
この旗は、3月21日までノースドックに滞在していたビクトリアスが掲げていた「First Navy Jack」旗に代えて今年6月4日から海軍艦船の国籍旗に復活させることが、2月21日の
NAVADMIN 039/19 (naval administrative message)で通知された旗だ。
「対テロ戦争」と称して米国が始めた戦争の中で2002年から使われていた、「DON’T TREAD ON ME」の言葉が入った米国独立戦争時の「First Navy Jack」旗に代えて、「Union Jack」旗
に国籍旗を戻す決定には、大国との新たな競争の時代に入ったという米海軍の時代認識が示されている(NAVADMIN 039/19や、Your Navyの記事「Here’s why the Union Jack is back」を参照)。
ちなみに、米海軍が「Union Jack」旗を復活させる6月4日という日は、1942年、米海軍機動部隊が日本海軍の主力空母4隻などを壊滅させたミッドウェー海戦が始まった日だ。
ミッドウェー海戦を意識してこの日を選んだことを、今回の米海軍の通知NAVADMIN 039/19は明記している。この通知は、ペリーが「Union Jack」旗を掲げていたことなども触れている。
ただし、6月4日から旗を切り換えるという通知だったにもかかわらず、インペッカブルが「先取り」した形で3月27日に「Union Jack」旗を掲げて入港した意味は不明だ。
(RIMPEACE編集部 星野 潔)
NDに接岸したインペッカブルの艦橋前のマストには、青地に50の星が描かれた旗、すなわち
今年6月4日から米海軍の国籍旗に復帰するunion jack旗が掲げられている。(2019.3.27星野撮影)
2019-3-29|HOME|