横浜ノースドックに現れた陸自ホークミサイル部隊(2)


5月20日、横浜NDに並ぶ陸自ホークミサイル部隊のトラック。ミサイル発射装置やレーダーも見える。
横で、スポーツウェア姿でグローブをはめてキャッチボールにいそしんでいる2人も、陸自隊員だろう。

 今年は4月中旬だけではなく、5月19日頃から21日頃にかけても、横浜ノースドックに陸上自衛隊のホークミサイル部隊の車両が現れた。米国での実弾射撃訓練で使用した装備が、5月にも貨物船で送り返されてきたのだろう。

5月20日には、陸自隊員とみられるジャージあるいはTシャツ、短パン姿の集団がNDの埠頭内をランニングしたり、キャッチボールしたりしている姿も目撃された。

ところで、昨年も指摘したことを改めて繰り返しておこう。
横浜ノースドックは米軍基地ではあるが、たしかに、一部の建物は陸上自衛隊も共同使用していることになっている。

だが、2010年2月4日に防衛省が発表した日米合同委員会合意によると、今年4月と5月に陸上自衛隊ホークミサイル部隊が使用した場所は、共同使用の対象とはなっていない。今年4月と5月に陸自が使用するにあたって、期間を区切った共同使用の対象とする合意がなされたという発表もないし、そのような合意を非公表でおこなう理由も無い。

ということは、今回も、陸上自衛隊は日米地位協定の手続き上の規定を無視して、勝手に日米合同委員会の合意のなされていない区域を使用したということではないか。米軍も、日米地位協定の規定を無視して陸自部隊に米軍基地を使用させた、ということではないか。

 これは決して小さな出来事ではない。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)(2020.5.20星野撮影)


同じ5月20日、音響測定艦ビクトリアスの横をジョギングする集団。思い思いのジャージあるいはTシャツ短パン姿で、
どこかの学校か何かのスポーツサークルのようにも見えるが、横浜NDに派遣された陸自ホークミサイル部隊の隊員たちだろう。


2020-8-25|HOME|