音響測定艦の頻繁な寄港続く横浜ND


6月8日午後、横浜NDを出港する音響測定艦エフェクティブ。(2020.6.8 頼 撮影)


5月14日、入港翌日に給油を受ける音響測定艦ビクトリアス。煙突周辺及び艦の後部に、えんじ色の缶が多数置かれているのが見える。(5.14 読者撮影)


5月18日、横浜NDに入港した音響測定艦ロイヤル(左)と、ビクトリアス(右)(5.18 星野 撮影)

 横浜ノースドックへの音響測定艦の頻繁な寄港が続いている。

 5月13日、ビクトリアスが入港した。ビクトリアスはそのまま居座り続け、6月9日になっても出ていこうとしない。前回ビクトリアスが3月26日に入港したときには4月4日に出港しているから、今回はずいぶん「長っ尻」だ。ただし、前回の入港よりも前には、昨年12月から今年1月にかけて、やはり横浜に長期滞在している。

 ビクトリアスが横浜に滞在している間にも、別の音響測定艦が次々とやってきている。

 5月18日の午前にはロイヤルが入港した。今回のロイヤルの滞在は約6日間で、5月23日の昼過ぎには横浜を出港していった。ロイヤルは3月31日から4月10日にかけてもノースドックに寄港している。さらにそれよりも前には、11月3日から12月9日まで横浜に長期滞在している。

 6月1日の午前にはエフェクティブが入港した。エフェクティブも1週間ほどの滞在で、6月8日の午後に横浜を出て行った。今回のエフェクティブは比較的短い滞在だったが、前回の横浜寄港は3月1日から4月18日まで、さらにその前には11月7日から12月16日までといずれも長期間の滞在だった。

 さらに6月9日の午前には、エイブルが入港した。エイブルの前回の横浜滞在は12月16日から2月19日までの2ヶ月以上の長期に渡った。

 ところで、音響測定艦の煙突周辺や艦の後部に、えんじ色の、円筒型のドラム缶のようなものが多数並べられているのが確認されることがある。曳航ソナーのリールなどに使用する油が入っているのかもしれない。

 そしてそれらの缶と同じ色と形の缶が、民間の小型船によって横浜ノースドックに多数運び込まれているのが目撃されたことがある。民間船が運び込んだのは、音響測定艦で使用する油なのかもしれない。

 米海軍音響測定艦が横浜を活動拠点としているのは、さまざまな物資や資材の補給が可能で、船体の整備工事を行うこともできるからだろう。運び込まれたえんじ色の缶は、横浜周辺に集積しているさまざまな民間業者によって音響測定艦の活動が支えられていることを示す一つの例だったのではないだろうか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


6月1日、横浜NDに入港した音響測定艦エフェクティブ(右)と、ビクトリアス(左)。(6.1 星野 撮影)


6月9日、横浜NDに入港した音響測定艦エイブル(右)と、ビクトリアス(左)。(6.9 読者撮影)


民間船によって横浜NDにえんじ色の缶が多数運び込まれている様子。(3.4 星野 撮影)


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